韓国、全面戒厳令で国家総動員体制へ… 医療崩壊とメディア統制、「自由民主主義」の名の下の強権発動

3日、ユン・ソンニョル大統領による非常戒厳令の発令直後、戒厳司令官として陸軍大将のパク・アンスが任命された。

戒厳司令部は同日、「政治的結社、集会、デモなどの政治活動を禁止する」との方針を示し、「研修医を含むすべての医療従事者は48時間以内に職場に復帰しなければならない」と通達。また、「戒厳令違反者は令状なしでの逮捕、拘束、捜索押収、および処罰の対象となる」と言明した。

以下は3日に戒厳司令部が発表した布告令第1号の全文。

自由大韓民国の内部に潜む反国家勢力による体制転覆の脅威から自由民主主義を守り、国民の安全を確保するため、2024年12月3日23時より大韓民国全域において以下の事項を布告する。

1. 国会と地方議会、政党の活動、政治的結社、集会、デモなどあらゆる政治活動を禁止する。

2. 自由民主主義体制を否定し、転覆を企てるあらゆる行為を禁止し、虚偽情報の流布、世論操作、扇動行為を禁止する。

3. すべての報道機関と出版物は戒厳司令部の管理下に置く。

4. 社会の混乱を助長するストライキ、怠業、集会行為を禁止する。

5. 研修医を含むストライキ中または医療現場を離脱したすべての医療従事者は48時間以内に職場に復帰し、誠実に勤務すること。違反した場合は戒厳法に基づき処罰する。

6. 反国家勢力など体制転覆勢力を除く善良な一般市民の日常生活への影響を最小限に抑える措置を講じる。

上記の布告令に違反した者は、大韓民国戒厳法第9条（戒厳司令官特別措置権）により令状なしでの逮捕、拘束、捜索押収が可能であり、戒厳法第14条（罰則）により処罰する。 

2024年12月3日（火）戒厳司令官 陸軍大将 パク・アンス