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再注目される土星の衛星「エンケラドス」、巨大水柱から検出された生命の可能性

佐藤美穂 アクセス  

引用:NASA

エンケラドス南極の「巨大水柱」

有機分子のスペクトル信号を捕捉

生命の起源が海底の熱水噴出孔にあるとする理論が科学界で注目を集める中、太陽系外ではなく内部でも類似の条件が見つかった。土星の第6衛星「エンケラドス(Enceladus)」が重要な存在となっている。直径約500kmのこの氷衛星は、表面下数十kmの氷層の下に全惑星規模の液体の海を抱えていると考えられている。

2005年、NASA(米航空宇宙局)の探査機「カッシーニ・ホイヘンス」がエンケラドス南極から巨大な水柱が宇宙に噴出する様子を捉えた。その後の近接飛行で、この水柱から水素、メタン、二酸化炭素、アンモニアなど生命体の構成要素となり得る物質が実際に検出された。特に水素は海底の岩石と水が高温で反応する際に生成される代表的な副産物で、内部で熱水活動が起きていることを示唆している。2023年には、ドイツのベルリン自由大学を中心とする国際研究チームがカッシーニの観測データを再分析し、これまで確認されていなかったリンの存在も見つかった。生命を構成する「6大必須元素」(炭素、水素、酸素、窒素、硫黄、リン)をすべて発見したと発表した。同年、ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)はエンケラドスの水柱が宇宙空間に最大1万km以上も伸びていることを確認。JWSTはこの噴出した水柱から広がった水蒸気と有機分子のスペクトル信号も観測し、地下の海で複雑な化学反応が続いている可能性を示唆した。

科学界は、エンケラドスの海底がケイ酸塩岩で構成され、潮汐熱(惑星と衛星間の重力による衛星の摩擦熱)と放射性崩壊熱が存在する点から、地球の深海熱水噴出孔と極めて類似した環境が形成されている可能性が高いとみている。つまり、生命の起源が深海熱水噴出孔仮説で説明されるなら、エンケラドスは生命存在の仮説と証拠の両方を持つことになる。エンケラドスは着陸せずとも水柱を通じて噴出物質を採取できるため、今後の地球外生命の探査対象として、最も注目されている天体の一つである。欧州宇宙機関(ESA)は2040年頃のエンケラドス探査を目指しロボット探査機を計画中で、NASAもサンプル採取用宇宙船の設計概念検討を進めているという。

佐藤美穂
CP-2023-0299@fastviewkorea.com

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