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「嫌悪感を覚える」EU委員長が異例の強硬発言…イスラエル・ガザ攻撃への外交姿勢が歴史的転換点

荒巻俊 アクセス  

引用:YouTube@European Commission
引用:YouTube@European Commission

欧州連合(EU)がイスラエルのガザ地区への空爆に対する批判の声を強めた。これまでイスラエルの自衛権を強調してきたEU執行委員会のトップが公に「嫌悪感を覚える」との表現を用いたことで、外交姿勢が転換点を迎えたとの見方が出ている。

27日(現地時間)、EU執行委員会によると、ウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長はこの日、ヨルダンのアブドゥッラー2世国王との電話会談で「イスラエルが、民間インフラや、避難所として使用されている学校を攻撃し、子どもを含む民間人を犠牲にした行為には嫌悪感を覚える」と強く非難した。

フォン・デア・ライエン委員長は続けて「イスラエルの安全と自衛権は尊重されるべきだが、民間人を直接標的にし、比例原則に反する武力行使は正当化できない」と強調した。特に、この日の会談内容をEU執行委員会が別途プレスリリースで公開し、「abhorrent(嫌悪感を覚える)」という表現を明記した点が注目される。これは、これまで執行委員会が示してきた慎重な態度とは一線を画すものだ。

さらに「イスラエルは国連や国際人道支援団体と協力し、ガザ地区への人道支援を即時再開すべきだ」と要求した。アブドゥッラー2世国王も会談で、パレスチナ住民の強制移住は絶対に容認できないとの認識を示した。

EU執行委員会のこうした立場の変化は、EU内部の雰囲気とも呼応している。ガザ戦争の初期段階では、EU加盟国間でイスラエルとパレスチナを巡る利害が対立し、共通の外交メッセージを発することに苦慮していた。しかし、イスラエルが今年3月からガザ地区に対する全面封鎖と大規模な軍事作戦を開始したことで、EU内でも「限度を超えている」との認識が広がっている。

ドイツのフリードリヒ・メルツ首相は前日、「イスラエルがどのような戦略目標を持っているのか、もはや理解し難い」と述べ、「現在の民間人被害の規模は、ハマスとの戦いだけでは説明がつかない」と公然と批判した。伝統的にイスラエルに友好的な姿勢を見せていたドイツの政界でも疑問の声が上がり始めている。

EUレベルでの政策対応も本格化している。20日に開催されたEU外相会議では、全27か国中17か国が「EU・イスラエル連合協定」の再検討に賛成した。2000年に締結されたこの協定は、事実上の自由貿易協定(FTA)として機能し、両者の法的・経済的関係を規定してきた。この協定の見直しが現実味を帯びれば、EUの対イスラエル政策は実質的な調整局面に入る可能性がある。

EU外交筋は「今や単なる懸念表明を超え、外交的・制度的な影響力を通じたメッセージが必要な段階だ」と述べ、「今後の対イスラエル政策において重要な転換点となるだろう」と語った。

荒巻俊
//= the_author_meta('email'); ?>editor@kangnamtimes.com

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