暗号資産ビットコイン(BTC)の価格は、最近の急落を経て、再び10万5,000ドル(約1,516万4,693円)付近で安定している。

今回の下落の背景には、ドナルド・トランプ米大統領とイーロン・マスクCEOの公開対立があるとされる。両者は、それぞれ自身が関与するソーシャルメディアプラットフォーム、トゥルース・ソーシャルとX(旧Twitter)を通じて論争を繰り広げた。
このような政治・経済的緊張の中で、ビットコインは一時10万1,000ドル(約1,458万8,961円)を割り込んだが、その後急速に回復し、再び10万5,000ドル前後で取引されている。
市場アナリストのクリプト・ダン氏は、現在ビットコインが10万〜10万6,000ドル(約1,444万4,551円〜1,531万1,224円)の範囲で推移しており、その中間点にあたる10万4,000ドル(約1,502万1,190円)付近で新たなボックス圏が形成されていると分析した。
5月にはビットコインは強気相場を維持し、約9万5,000ドル(約1,372万4,199円)から11万2,000ドル(約1,618万108円)近くまで上昇し、過去最高値を更新した。
しかし、5月末以降に価格調整が見られ、現在は10万5,000ドル付近で次の方向性を探っている。短期的には、上値抵抗線の10万6,000ドルまたは下値支持線の10万ドルを突破するかどうかが、次のトレンドを決定する重要な要因となる見通しだ。
クリプト・ダン氏は、ビットコインが再び10万ドルを下回った場合、調整相場が1〜2週間続く可能性があると予測した。この場合、短期支持線は9万5,000ドル、その下は8万5,000ドル(約1,227万6,592円)程度で形成される可能性がある。
一方で、市場が再び10万6,000ドルを突破すれば、調整が終了したことを示唆し、新たな上昇局面が始まる可能性がある。この場合、ビットコインは12万ドル(約1,733万2,127円)を当面の目標としてさらなる上昇が見込まれる。
ビットコインは6日(日本時間)午後2時10分時点で、前日比0.70%上昇の10万5,600ドル(約1,525万672円)で取引されている。週間ベースで0.87%、月間ベースで2.81%の上昇となっている。これは依然として強い買い圧力が市場を支配していることを示している。
また、技術的指標の一つである相対力指数(RSI)は現在51.53を記録しており、上昇傾向にある。これは過熱圏である70に向かう初期の兆候であり、価格調整が終盤に差し掛かっている可能性を示唆している。