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2025年06月22日日曜日
ホームニュース【資源外交の最前線】EU、中国にレアアース供給拡大を迫る!レアアース不足で欧米自動車工場は「生産停止ドミノ」

【資源外交の最前線】EU、中国にレアアース供給拡大を迫る!レアアース不足で欧米自動車工場は「生産停止ドミノ」

引用:depositphotos

来月開催予定のEU・中国首脳会談に関し、現在の欧州の主要目標がレアアースなど重要鉱物へのアクセス拡大であるとの報道が出た。

19日(現地時間)、ロイターなどによると、欧州委員会のウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長とアントニオ・コスタ議長は、来月24〜25日に中国・北京で習近平中国国家主席らと会談する予定だという。EUは中国に対し、レアアースの輸出許可期間の延長か、少なくともEU向け輸出量については許可政策の撤回を求めているとされる。

中国は4月、米国の対中関税政策に反発し、世界を対象にレアアース7種の輸出規制を実施した。レアアースは自動車や航空機のモーター、機械部品など幅広い産業で不可欠な資源だ。中国はEU企業向けにレアアース輸出の迅速化制度「グリーンチャンネル」を運用しているが、その実効性に疑問が呈されている。あるEU外交官は「中国が迅速化制度を導入したものの、全申請の半数以上が未処理のままだ」と批判した。

欧州自動車部品工業会(CLEPA)によると、6月時点で中国当局が許可したレアアース輸出は全申請の25%にとどまるという。残り75%は承認遅延または拒否状態で、一部の欧州自動車部品工場は操業を停止した。同様の理由で、米フォードは5月末にシカゴ工場でSUV「エクスプローラー」の生産を一時停止し、日本のスズキは今月、小型車「スイフト」全モデルの生産を中止したという。

一方、中国とEUは最近カナダで開催されたG7首脳会議で、中国の産業補助金を巡って激しい応酬を展開した。フォン・デア・ライエン委員長が中国の産業政策を批判したことに対し、中国外務省の郭嘉昆報道官は18日の定例記者会見で「事実に基づかない偏見と二重規範だ」と反論した。

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