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2025年06月21日土曜日
ホームニュース【死刑975人】女性も少数民族も容赦なし…国連がイランの“処刑国家”化に深刻懸念

【死刑975人】女性も少数民族も容赦なし…国連がイランの“処刑国家”化に深刻懸念

引用:ニューシス
引用:ニューシス

18日(現地時間)、イランが2024年に少なくとも975人を処刑したと、国連が発表した。絞首刑が多くを占め、公開処刑も4件含まれていた。

ジュネーブの国連人権委員会に提出された報告書によると、処刑されたうち52%が麻薬犯罪、43%が殺人、2%が性犯罪、3%が国家安全保障関連の罪によるものだった。人権侵害に関しても、拷問、表現の自由の抑圧、恣意的な逮捕や拘束など、広範な問題が指摘されている。

この報告書は、国連副高等弁務官ナダ・アル=ナシフ氏の名義で人権委員会に提出された。報告書はイラン政府に対し、「即時に死刑を停止すべきだ」と強く求め、イランとイスラエルの間で激化している軍事衝突の終息に向けた外交的対話も促している。

2023年における処刑数834人を大きく上回る975人という数字は、2015年以降で最多。中でも女性の処刑数は2023年の22人から2024年は少なくとも31人に増加している。そのうち19人は殺人による死刑で、9人は家庭内暴力や強制結婚、児童婚に起因した夫殺害の容疑で処刑された。

2022年にヒジャブの不適切な着用を理由に拘束され、死亡した女子学生マフサ・アミニ氏の事件に抗議したデモで逮捕された市民の中にも、死刑を執行された者が含まれていた。

処刑された人物の多くは少数民族出身であり、バルーチ族108人、クルド族84人が含まれていた。また、少なくとも31人は政治犯で、イスラエルのスパイ容疑など国家安全保障関連の罪で処刑されたとされる。公正な裁判が行われず、拷問や令状のない拘束が横行していたという証言も寄せられている。

報道と表現の自由に関しては、2024年だけで記者125人以上が起訴され、そのうち40人以上が女性ジャーナリストだった。報道活動に関連した逮捕・処罰が相次いでいる。

アル=ナシフ氏は、イランがこれまで比較的国際社会と人権問題で協力してきた一面もあるとしつつ、グテーレス国連事務総長はイラン政府が国連人権委員会の独立調査団の入国すら拒否したことに深い遺憾の意を示している。

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