仮想資産の代表格であるビットコインが再び10万9,000ドル(約1,573万8,594円)台を回復した。これは5月末以来、約36日ぶりの高値水準となる。米連邦準備制度(FRB)による利下げへの期待感が高まるなか、現物型上場投資信託(ETF)を通じた機関投資家の資金流入が続き、ビットコイン市場に買いが集まっている。

暗号資産の市況情報を提供する「コインマーケットキャップ」によると、3日午前8時18分現在、ビットコインの価格は前日比3.34%上昇の10万9,190ドル(約1,576万4,579円)を記録。仮想通貨全体の時価総額も3兆3,800億ドル(約487兆9,706億円)に達し、前日比3.76%の増加となっている。
アルトコイン(ビットコインを除く仮想通貨)の中で代表的な存在であるイーサリアムは、24時間で8.07%上昇し、現在2,594ドル(約37万4,549円)で取引されている。リップル(XRP)も3.42%上昇し、2.25ドル(約324円)を記録した。発行元であるリップル社(Ripple Labs)が米通貨監督庁(OCC)に銀行業のライセンス申請を行ったとの報道が、市場の期待感を後押ししている。
また、米FRBによる利下げ観測が暗号資産市場に好影響を与えている。最近発表された雇用統計が予想を下回ったことを受けて、市場では早ければ7月末、遅くとも9月のFOMCでの利下げが実施されるとの見方が強まっている。利下げ期待が高まればドル安が進行し、代替資産であるビットコインへの投資魅力が一段と高まる傾向にある。
また、ビットコイン現物ETFを通じた機関投資家の資金流入も、価格の上昇を後押ししている。ブラックロックやフィデリティといった世界的な資産運用会社が提供するビットコインETFは、ここ数か月にわたり継続的な純流入を記録している。仮想通貨専門メディア「ザ・クリプトベーシック」によると、米国のビットコイン現物ETFにはこれまでに486億ドル(約6兆158億2,169万600円)の資金が流入しているという。
なお、同日午前の韓国国内ウォン建て取引所「ビッサム(Bithumb)」では、ビットコインが1億4,762万ウォン(約1562万6,521円)で取引されており、前日比約0.13%の上昇を示した。イーサリアムも0.17%上昇し、348万3,000ウォン(約36万8,683円)で取引されている。
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