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「50%関税で米国に見切り!」…世界1位“ブラジル産コーヒー”、中国が“爆買い”開始 企業183社が中国市場に殺到

望月博樹 アクセス  

50%の関税で打撃…世界1位のブラジル産コーヒー、米国から中国へ

中国、ブラジル企業183社の取引を承認、米国をけん制の狙い

引用:depositphotos

中国政府がブラジル産コーヒーの輸入拡大に乗り出す方針を示した。背景には、ブラジルと米国の対立激化があるとみられる。ブラジルの前政権を巡る裁判を契機に、アメリカはブラジル産輸入品に対して50%の高関税を課した。

在ブラジル中国大使館は4日(現地時間)、Xにおいて「ブラジルのコーヒー輸出企業183社との取引を承認した。今回の措置は7月30日に発効し、今後5年間有効となる」と明らかにした。

同大使館は別の声明で、「中国人1人あたりの年間コーヒー消費量は16杯で、世界平均の240杯と比べて少ないが、日常生活に徐々に浸透しつつある」と説明している。

ブラジルのコーヒー業界は、米国による50%の関税措置によって最も打撃を受ける産業のひとつとされる。米国が最大の輸出先であり、依存度が高いためだ。業界団体はすでに先月初めから政府に対し、代替となる輸出国の開拓を求めていた。

ブラジルは年間6,700万から6,800万袋のコーヒーを生産しており、世界市場でトップシェアを維持してきた。安定した対米取引が、その背景にあるとみられる。

ブラジル政府によると、米国は昨年、ブラジル産コーヒー生豆を814万1,817袋(1袋60キロ)輸入した。これは米国内の全コーヒー流通量の33%に相当する。輸入量では、ドイツの759万6,232袋、ベルギーの437万9,608袋、イタリアの391万7,585袋と続いた。

一方、コーヒーよりもお茶の文化が根強い中国は、昨年のブラジル産コーヒー輸入量が93万9,087袋にとどまり、輸出先としては14位だった。これは日本の221万6,800袋(5位)や韓国の105万6,518袋(12位)よりも少ない水準だ。

今回、中国がブラジル産コーヒーの市場開放を決定した背景には、米国をけん制する狙いがあるとみられる。

アメリカのドナルド・トランプ大統領は、「南米のトランプ」と称されたボルソナロ前ブラジル大統領がクーデター計画への関与などで起訴されたことを受け、現政権のルイス・イナシオ・ルーラ・ダ・シルバ大統領に圧力をかける目的で、ブラジルに50%の高関税を課したとされる。

また中国は最近、ブラジル産ゴマ流通企業30社についても対中輸出を追加で認可した。在ブラジル中国大使館は「習近平中国国家主席のブラジル国賓訪問時に締結された協定の一環で、これにより中国向けのゴマ輸出が許可されたブラジル企業は計61社となった」と述べている。

ブラジル政府は、アメリカによる高関税措置について世界貿易機関(WTO)への提訴を検討している。

ジェラウド・アルキミン副大統領兼産業貿易相は同日、「閣僚間での協議の結果、米国による関税引き上げ措置に関してWTOに助言を求めることにした」と記者会見で明らかにした。

望月博樹
editor@kangnamtimes.com

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