
日産自動車が、自動運転サービスの実用化に向けて大きく一歩を踏み出す。11月から横浜市内で、最大20台の自動運転車両を使った大規模な実証実験を開始すると、『日本経済新聞』が5日に報じた。
実験はソフトバンク傘下のBOLDLYなど3社との協業で行われ、高精度センサーを搭載した車両が乗客を安全に目的地まで運ぶことを目指す。車両には運転席に人が乗車するが、基本的にはハンドルを握らず、あらかじめ指定された乗降地点まで自動で走行する仕様だ。
遠隔監視システムを通じて常時見守られ、必要に応じて手動運転に切り替える「レベル2」相当の運用となる。試乗は事前応募者を対象に無料で提供される。
今回の実証にはBOLDLY(遠隔監視を担当)のほか、京浜急行電鉄(車両運行のサポート)、事故時の緊急通報を担うプレミア・エイドも加わる。また、日産と三菱商事が出資するモビリティ企業「Moplus」も実験に参加する予定だ。
日産はこの実験で得られるデータを元に、2027年以降には「運転席に誰もいない」完全自動運転サービスの提供を全国3〜4の市町村で開始する計画を立てている。さらに、神戸市でも同様の実証を予定しており、サービス拡大に向けた布石を次々と打ち出している。
注目の記事