
英国とフランスが戦後のウクライナの安全保障を担保する考えを示したことを受け、ロシアがウクライナ西部のポーランド国境付近を極超音速ミサイル「オレシニク」で攻撃した。
ウクライナ軍当局によると、ロシア軍は9日(現地時間)、ポーランド国境から約60キロに位置するリヴィウ近郊のインフラ施設をマッハ10の速度に達するオレシニクで攻撃したという。ミサイルはリヴィウから東へ約1,500キロ離れたカスピ海周辺にあるロシア軍の発射拠点「カプースチン・ヤール」から発射されたとみられている。
ロシアがオレシニクを発射した理由については、欧州連合(EU)や北大西洋条約機構(NATO)加盟国に対し「ウクライナ支援を目的とした軍事介入を行うな」と警告する狙いがあったとの見方が出ている。今月6日には、フランス・パリでウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領と会談したキア・スターマー英首相とエマニュエル・マクロン仏大統領が、ウクライナを支援する同盟国で構成される「有志連合」として戦争終結後に多国籍部隊をウクライナに配備する考えを示していた。
最大射程約5,000キロとされるオレシニクミサイルは、ロシアが開発し昨年配備した中距離弾道ミサイル(IRBM)で、ロシア国内から発射すれば欧州全域を射程に収めるとされている。最高速度は時速約1万2,300キロ、秒速約3.4キロに相当するマッハ10に達し、通常の防空システムでの迎撃は困難だとみられている。
オレシニクのような射程500キロから5,500キロの中・短距離ミサイルは、1987年に米国と旧ソ連が締結した中距離核戦力(INF)全廃条約によって廃棄・配備禁止とされてきた。しかし、米国はロシアが同条約に違反していると主張し、ドナルド・トランプ米大統領の第1次政権下だった2019年に条約から脱退している。
一方、「ロイター通信」などによると、ロシアは同日、ウクライナのドニプロペトロウシク州などに対してもドローン撃を行い、双方の空爆が続いているという。国連安全保障理事会はロシアによる今回の大規模攻撃を巡り、12日に緊急会合を開く予定だという。
















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