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トランプ、イランに”一方的勝利宣言”で撤退か…市場が最有力視する戦争終結シナリオ

望月博樹 アクセス  

米国のトランプ政権がイランとの武力衝突を巡って相反するメッセージを発するなか、ドナルド・トランプ大統領が一方的に勝利を宣言したうえで撤収に踏み切る可能性があるとの見方が出ている。

引用:depositphotos*この画像は記事の内容と一切関係ありません
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米オンラインメディアのアクシオスは10日(現地時間)、イランとの戦争を終わらせる5つのシナリオを示した。このうち市場では、▲トランプ大統領が勝利を宣言して撤退する展開が最も有力視されていると報じた。イランのミサイルやドローン能力が十分に弱体化しているため、イラン国内の政治状況が解決していなくても、戦争そのものからは手を引けるという見方である。対イラン戦が長期化するほど、米国経済の痛みと世界的な不確実性は拡大し、11月の中間選挙を控えたトランプ大統領の政治的負担も増すためだ。

米国が軍事作戦を終えるにはイスラエルの同意も必要になる可能性があるが、アクシオスは、イスラエルがすでに米国とは別にイランの核の脅威を完全に排除する考えを示してきたと伝えた。

アクシオスは、イランとの戦争は大きな事前警告もなく始まっただけに、その終結も突然訪れる可能性があると指摘した。

また、▲交渉によって停戦し、核合意を進める案もある。イランの核開発計画の除去は、対イラン作戦「グレート・フューリー」開始後にトランプ大統領が掲げた中核目標の一つだった。開戦のわずか数日前には、米国とイランがスイス・ジュネーブで、オマーンの仲介のもと3回にわたり核交渉を行っていた。

トランプ大統領は前日、FOXニュースのインタビューで、イランとの交渉再開は可能だとの認識を示した。一方で、イランの次期最高指導者にアリ・ハメネイ師の次男で強硬派のモジュタバ・ハメネイ師が選ばれたことには失望感をにじませた。これに対し、イランのアッバス・アラグチ外相は前日、米PBSのインタビューで、今後は米国との対話がもはや議題にならない可能性が高いと述べた。そのうえで、米国が対話を進める最中に攻撃したことで、極めて苦い経験をしたと語っている。

さらに、トランプ大統領がたびたび言及してきた▲ベネズエラ・モデルもある。米国は今年1月、ニコラス・マドゥロ大統領を追放し、その後を継いだデルシー・ロドリゲス副大統領との協力関係を築いた。トランプ大統領は前日、モジュタバ・ハメネイ師の選出は大きな誤りだとし、新たな最高指導者が長く持ちこたえられない可能性にも触れた。

ただ、専門家の間では、政治的・文化的な違いからイランにベネズエラ・モデルを当てはめるのは現実的に難しいとの見方が強い。イランの現体制は47年間にわたり、制裁や戦争、国内の蜂起を耐え抜いてきた。軍事、宗教、政治の各機関を通じて、特定の指導者1人の去就に左右されず体制が維持される構造になっているためだ。

その一方で、トランプ大統領は▲イラン国民の蜂起による政権崩壊にもたびたび期待を示してきた。第2代最高指導者のハメネイ師は爆死し、経済は崩壊寸前にあるうえ、開戦直前のイランでは1979年の革命以降で最大規模の抗議デモも起きた。イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は、今回の空爆が勇敢なイラン国民に自らの運命を決める条件をもたらすと主張した。

問題は、これを主導できる野党指導者や有力勢力が存在しない点にある。旧王政最後の皇太子モハンマド・レザ・パフラヴィー氏の息子で、米国に亡命している反体制派指導者レザー・パフラヴィー氏が、比較的人気の高い反体制人物とされるが、トランプ大統領は同氏に懐疑的な立場を取っている。レザー・パフラヴィー氏は約50年間、イランではなく海外で生活してきた。

イスラエルが支援するクルド系勢力が地上戦に投入される可能性もあるが、その場合、イランがシリアのように長期の内戦に陥るリスクを抱えることになる。

加えて、▲イランの核関連物資を確保するため特殊部隊を投入する案も取り沙汰されている。ブルームバーグ通信は最近、米国とイスラエルが特殊部隊をイランに送り込み、高濃縮ウランの備蓄を直接確保する、あるいは破壊する作戦を協議していると報じた。これは政治的合意ではなく、核の脅威そのものを物理的に取り除く形で戦争を終わらせる構想である。空爆が続くイラン国内に地上部隊を投入することになり、高リスクの作戦になるとみられている。

望月博樹
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