イスラエルとイランは21日(現地時間)、互いの核施設を攻撃した。ペルシャ湾の世界的な液化天然ガス(LNG)生産拠点をはじめ、重要エネルギー施設を相互に打撃してきた両国は、ついに核施設まで標的にした。ロイターは、イランが従来の「限定報復」の原則から一歩踏み出し、強硬戦略を事実上公式化しつつあると分析しており、中東情勢では全面拡大への懸念が一段と強まっている。
イランは同日、自国の主要核施設であるナタンズのウラン濃縮施設が米国とイスラエルの攻撃を受けたと明らかにした。イラン当局は、米国と「簒奪者シオニスト政権」と呼ぶイスラエルが犯罪的な攻撃を行ったと主張した。テヘランの南東約220キロに位置するナタンズは、イランのウラン濃縮の中核拠点である。イランはこのほか、フォルドゥとイスファハンでも核施設を運用してきたが、3か所はいずれも2025年6月の米国による「ミッドナイト・ハンマー」作戦で大きな損害を受けたとされる。

それでもイランは当時、米軍がバンカーバスターでフォルドゥなどの地下核施設を精密攻撃する直前、60%高濃縮ウランを秘密裏に移送して保全したほか、ナタンズの地下施設などで遠心分離機を稼働させ、核開発を続けているとみられている。国際原子力機関(IAEA)は、イランが60%高濃縮ウラン約440キロを保有しているとみている。純度を90%まで高めれば核兵器への転用が可能で、核兵器10発分に相当する量とされる。米国のドナルド・トランプ大統領は先月28日の開戦演説で、イランが核計画を再建しているとして、核兵器を絶対に保有させないと述べていた。
これに対しイランは、ナタンズへの攻撃に対する報復として、イスラエルの核拠点ディモナにミサイルを発射した。ディモナはテルアビブの南東約150キロに位置する。イスラエルの初代首相ダビド・ベングリオン氏が核開発計画の拠点都市として整備を進め、その後はシモン・ペレス・ネゲブ原子力研究センターを中心に核開発が進められた。イスラエルは核兵器保有を公式には認めていないものの、国際社会では現在、約90発の核弾頭を保有しているとの見方が強い。
IAEAは、ナタンズとディモナへのミサイル攻撃を把握しているとしたうえで、現時点では放射能漏れなどは報告されていないと明らかにした。IAEAのラファエル・グロッシ事務局長は、とりわけ核施設周辺では最大限の軍事的自制が必要だと訴えた。
外信によると、この日のイランによるミサイル攻撃で、ディモナと近郊のアラドでは約200人が負傷し、11人が重傷を負った。5歳の少女と12歳の少年も重体となり、市内各地では建物が破壊されて火災が発生し、内部に取り残された人が出たとの情報もある。空襲警報がミサイル落下の直前に鳴ったため、防空壕へ避難する時間がほとんどなかったとみられている。イランは数百キロ級の高重量の通常弾頭を使用し、イスラエル軍は少なくとも2発の弾道ミサイルを迎撃できなかったという。
イスラエル軍のエフィ・デフリン准将は、防空システムは作動したものの迎撃には失敗したと説明し、今回の事案を調査して教訓を導き出す考えを示した。イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相も、未来のための戦いの中で極めて厳しい夜になったとしたうえで、あらゆる戦線で敵を断固として攻撃すると強調した。一方のイランは、自国のミサイルから逃れられる場所はないと主張し、報復を継続する姿勢を示している。
















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