ロシアとウクライナ、中東で「ドローン代理戦」…露は攻撃ノウハウ伝授、ウクライナは迎撃支援
ロシアは実戦経験をもとに攻撃戦術を伝授
ウクライナは中東諸国にドローン対策を支援

2022年2月に始まったウクライナ戦争の当事国であるロシアとウクライナが、中東で「ドローン代理戦争」に乗り出しているとの見方が出ている。ドローンの戦術的価値が確認されたウクライナ戦争の経験を踏まえ、それぞれが友好国にノウハウを提供しながら別の戦場で攻防を続けているという。
30日、米国と欧州の政府関係者によると、先月28日にイランで戦争が始まった後、ロシアは大量のドローンをイランに供給しているとのことだ。ロシアはウクライナ侵攻当時、イランと17億ドル(約2,713億4,000万円)規模のイラン製「シャヘド」ドローンの技術契約を結んだ。このドローンを使ってウクライナを攻撃してきたロシアは、実戦経験をもとに防空網をかく乱する装置やジェットエンジンなどを追加した改良型ドローンを開発したとされる。AP通信は「イランは独自にシャヘドを製造できるが、ロシアがウクライナ戦争を通じて高度化した航法機能などを加え、性能を引き上げた」と伝えた。さらにロシアは、運用経験を踏まえ、作戦ごとに必要な機数や最適な攻撃高度といった戦術面の指針もイラン側に示しているという。
防空網を構築してロシアのドローン攻撃に対抗してきたウクライナも、イランの空爆を受ける中東諸国への支援に乗り出した。ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は最近の中東訪問でサウジアラビア、カタール、アラブ首長国連邦(UAE)とドローン対策を含む防空協力を協議したと明らかにした。特に、主要な液化天然ガス(LNG)生産施設が打撃を受けたカタールは、すでにウクライナと数十億ドル規模の協定を結んだとされる。ゼレンスキー大統領は「イランのドローン撃墜でウクライナほど力になれる国はない」と述べた。
ウクライナにとって、イラン戦争は深刻なリスクにもなっているとの見方がある。世界有数のエネルギー輸出国であるロシアが、原油高の恩恵を受けて戦争遂行能力を高める可能性があるためだ。ロシアにとってもイランが大きな打撃を受ければ、米国やイスラエルに対抗する中東の連携が揺らぐ恐れがあるとみられている。














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