
インドネシアで漁業をしていた漁師が、中国製の無人潜水艇(UUV)と非常に似た物体を発見し、当局に通報した。
イタリア有力紙ラ・レプッブリカなどの海外メディアが7日(現地時間)に報じたところによると、問題の無人潜水艇は、インドネシア・西ヌサトゥンガラ州のギリ・トラワンガンから約16キロ離れた海域を漂流しているところを、漁師によって発見された。
漁師と住民はすぐに当局に通報し、無人潜水艇は出動した専門家によって陸上へ運ばれた。警察は爆発物の可能性に備えて現場を規制し、爆発物処理班に加え、化学・生物・放射性物質対応の専門部隊も投入して詳しい調査を行った。
その結果、爆発物や放射性物質は確認されず、この物体は中国船舶重工集団(CSIC)が開発した水中ロボット、もしくはセンサーシステムとみられるとの結論に至った。
中国船舶重工集団は、中国の国有造船・防衛産業企業で、中国海軍や政府、さらに輸出市場向けに駆逐艦、空母、フリゲート艦、揚陸艦などを建造している。
このグループが製造したとみられる無人潜水艇は、追加の分析に向けてインドネシア・マタラム海軍基地司令部に保管された。
報道によると、この装置には中国語で「研制」という文字が記されていた。これは「研究開発」または「開発」を意味する。また、複数のケーブルやセンサーが取り付けられており、上部には海洋調査機器が収められたカバーも確認された。
中でも専門家の注目を集めたのが、音響ドップラー流速計(ADCP)だ。音響ドップラー流速計とは、水中の流れを測定する装置で、音波とドップラー効果を利用して作動する。いわばソナーに近い水中音響測定機器とされる。
最初にこの件を報じたラ・レプッブリカは、「インドネシア海域で発見されたこの水中ドローンとみられる物体は、中国がインド太平洋地域全体で海上監視活動を拡大していることを示している」と評価した。
さらに同紙は、「今回の件は、中国が戦略的な海上航路を把握し、外国海軍の活動を監視するために、高性能の無人潜水艇(UUV)や超大型無人潜水艇(XLUUV)を積極的に配備している流れの一環だ」と付け加えた。
中国当局は、この報道に関してコメントを出していない。
各国が「水中ドローン」開発を急ぐ理由
一方、インドネシア沖で発見された無人潜水艇は、人が搭乗せず、遠隔または自律的に運用される「水中ドローン」に当たる。軍事、科学、産業など幅広い分野で活用されている。
特にウクライナ戦争以降、無人潜水艇の軍事的活用は急速に広がっている。無人潜水艇は、機雷の探知・除去、潜水艦などに対する海中監視、海底ケーブルの監視、情報・偵察(ISR)などで重要な役割を担っている。

最近では、中国をはじめ各国の間で、超大型水中ドローンに当たる大型無人潜水艇の開発競争も激しさを増している。数千キロを航行しながら、AIを活用した自律航法機能を備え、群制御や水中通信技術の進展を通じて海上支配力を強化しようとする国々にとって、不可欠な装備とみなされている。
無人潜水艇には、人命被害のリスクがなく、長期間の任務遂行が可能で、深海にも到達できるという利点がある。
しかし、水中通信やバッテリーの持続時間には大きな制約があり、回収できない場合には敵対国に重要技術が流出する恐れがあるという課題も抱えている。
















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