予測市場で初のインサイダー取引容疑で起訴…作戦参加の兵士が機密情報を悪用

前ベネズエラ大統領のニコラス・マドゥロ氏の逮捕作戦に投入された米陸軍特殊部隊の現役軍曹が、軍事作戦の機密を利用して予測市場で巨額の利益を上げた疑いで起訴された。
BBCニュースなどは、ニューヨーク南部地区連邦検事局が23日(現地時間)、ノースカロライナ州フォート・ブラッグ基地所属のギャノン・ケン・ヴァン・ダイク軍曹(38)を商品詐欺、有線詐欺(通信手段を用いた詐欺)、機密情報の不正使用など5つの容疑で起訴したと報じた。検察の調査で、彼は昨年12月にマドゥロ氏の逮捕作戦に関する極秘ブリーフィングを受け、機密保持契約(NDA)に署名していたことが判明した。
この作戦は当時、アメリカの陸海空軍全体と情報機関、法執行機関が総動員され、数ヶ月にわたり秘密裏に準備されていた。ドナルド・トランプ米大統領がマドゥロ政権を非難していたものの、一般市民には軍事作戦が迫っているという事実は全く知られていなかった。しかし、ヴァン・ダイク軍曹は契約に違反し、内部情報を個人的な金儲けに利用したことが明らかになった。
彼は作戦実行直前の昨年12月27日から今年1月2日の間に、世界最大の予測プラットフォームであるPolymarketに新規アカウントを開設し、「1月末までにマドゥロが失脚するか」という項目に計13回、3万3,000ドル(約525万6,600円)を集中的に賭けた。賭けを終えた直後、アメリカ特殊部隊がベネズエラの首都カラカスを急襲し、マドゥロ夫妻を逮捕した。その結果、彼は元金の12倍を超える約40万ドル(約6,371万6,600円)の利益を得た。
さらに、犯行後のヴァン・ダイク軍曹の行動は、典型的な犯罪収益隠匿の手口を示していた。起訴状によると、彼は収益金の大部分を海外の仮想通貨口座に移した後、再び新たな証券口座に移すなどして資金洗浄を試みた。また、メールにアクセスできないという虚偽の理由を挙げてPolymarket側にアカウント削除を要請し、証拠隠滅を図ろうとした。
今回の事件は、公職者がアクセス可能な内部情報を私的利益のために悪用するという世間の疑念が、現実のものとなった形である。そのため、近年政治・軍事的な不確実性が高まる中で急成長している予測市場で発生した代表的な「インサイダー取引事件」として注目を集めている。ニューヨーク州南部地区連邦検事のジェイ・クレイトン氏は、「国家から与えられた信頼を裏切り、機密性の高い軍事作戦を個人の私利追求の手段として悪用した明白な連邦法違反の事例だ」と批判した。
一方、米国商品先物取引委員会(CFTC)はヴァン・ダイク軍曹に対し、不当利得の返還と罰金を求める民事訴訟を提起した。Polymarket側は内部機密を利用した不正取引の兆候を察知し、法務部に直接通報するなど捜査に積極的に協力したとの立場を示した。
















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