米国防総省文書に「立場再検討」言及
英国の対イラン作戦への消極的支援に不満

アルゼンチン本土から約500km、英国から約1万3,000km離れた南大西洋のフォークランド諸島(アルゼンチン名マルビナス諸島)を巡る両国の領有権争いが再び国際政治の火種となっている。ドナルド・トランプ米政権がイラン危機での自国支援に消極的だった英国への報復・警告として、英国の領有権に対する支持姿勢を再検討する可能性があるとの報道が出たためだ。
約3,500人の住民が暮らすフォークランド諸島は現在英国の管理下にあるが、アルゼンチンは長年自国の領土だと主張してきた。ここは17世紀末から英国・フランス・スペインなどの列強が領有権を巡って激しい争いを繰り広げてきた。1816年にアルゼンチンがスペインから独立すると自国民を移住させ、英国も英国民を送り1833年に英国領であることを宣言した。両国は1982年には戦争まで起こしたが、この時英国が勝利し現在の支配構造が維持されている。当時のロナルド・レーガン米政権はマーガレット・サッチャー英政府を積極的に支持した。
その後アルゼンチンは交渉を要求してきたが、英国は「島の将来は住民が決定する」という立場を掲げてこれを拒否した。実際に2013年3月には「フォークランド諸島が英国領として残ることを望むか」を問う住民投票が初めて実施され、全有権者の92%が参加した投票で99.8%が賛成票を投じた。フォークランド諸島の住民の大多数は英国などヨーロッパ出身である。

長期間沈静化していた対立が最近再燃した背景には米国の動きがある。先月24日ロイターの報道によると、米国防総省の内部文書でフォークランド諸島に対する自国の外交的立場を再検討する可能性が議論されたという。その文書にはフォークランド諸島のようなヨーロッパの「古い帝国主義的領土」に対する支持を再考する内容が含まれているとされる。これはイラン危機を巡る米英間の対立と関連しているとの見方が出ている。トランプ政権は同盟国が軍事作戦に積極的に参加することを期待していたが、英国をはじめとする多くの欧州諸国は初期段階で米軍の基地使用要請を拒否するなど慎重な態度を示した。このためトランプ政権内部では「同盟国が必要な時に協力しなかった」という不満が蓄積されていると伝えられている。
この報道に対し英国首相官邸は声明を出し「フォークランド諸島の主権は英国にある」と反発した。一方トランプ米大統領と「親密な関係(ブロマンス)」を誇示し積極的に接近してきたアルゼンチンのハビエル・ミレイ大統領はソーシャルメディアに「マルビナス諸島は過去も、現在も、そして永遠にアルゼンチンのものだ」と投稿した。論争が激化する中、米国務省報道官は24日「当該諸島に対する我々の立場は中立だ。我々はアルゼンチンと英国の間に対立する領有権主張があることを認識している」と述べた。
















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