ホルムズ海峡封鎖で窮地のイラン、カスピ海経由でロシアと“裏取引”か

8日(現地時間)、ニューヨーク・タイムズは関係者の話として、米国との戦争によってホルムズ海峡が封鎖されて以降、カスピ海がイランの新たな物資輸送ルートとして機能していると報じた。
ロシアはこれまで主にホルムズ海峡を通じてイランに物資を供給してきたが、米軍による封鎖で航路が遮断された後は、代替ルートとしてカスピ海航路を積極的に活用しているという。
カスピ海航路は、西側諸国の制裁や戦争という共通項を抱えるイランとロシアを結ぶ重要な貿易ルートの役割を果たしている。
関係者は、「ロシアはカスピ海ルートを通じてイランへドローン部品を輸送している」とし、「これはイランの軍事力再建に役立つ」と説明した。
米軍側は、2か月以上にわたり対米戦闘が続く中でもイランが武器備蓄を維持できている背景には、カスピ海航路の存在があるとみている。
カスピ海はイラン北部に位置する内陸海で、イラン、ロシア、アゼルバイジャン、トルクメニスタン、カザフスタンの5カ国に囲まれている。
米政府関係者は、現在の輸送ペースが維持された場合、最近の戦争で約60%を失ったイランのドローン戦力が短期間で補充される可能性があると指摘した。
実際、2026年3月にイスラエルが実施したカスピ海沿岸のイラン海軍施設への空爆について、ニューヨーク・タイムズは「武器輸送ルートの遮断が目的だった」と分析している。また現在、イランはカスピ海沿岸にある4つの港を24時間体制で稼働させ、小麦やトウモロコシ、ひまわり油などの生活必需品を大量に輸入していることも明らかになった。
また、ウクライナ戦争勃発以降、イランがカスピ海経由でロシアへ弾薬を供給していたこともある。

パリ政治学院のニコル・グラジェフスキー教授はニューヨーク・タイムズとのインタビューで、「制裁を回避し、軍事物資を移送する上で、カスピ海は理想的な場所だ」と語った。
その一方で、カスピ海を通じた貿易の実態は依然として不透明だ。
この海域を航行する多くの船舶が衛星追跡装置を停止した状態で移動している上、ペルシャ湾と異なり、沿岸5カ国のみが接する閉鎖的な海域であるため、米軍による軍事介入が難しい環境だからだ。
米ハドソン研究所のルーク・コフィー上級研究員は、カスピ海沿岸国を担当する米軍司令部が分散している点を指摘し、「米国当局者にとってカスピ海は地政学的ブラックホールのような存在であり、まるで存在しない海域のように扱われている」と述べた。














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