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「中国のミサイルを防げない可能性も」…トランプ大統領の約190兆円規模「ゴールデン・ドーム」、実現可能か

荒巻俊 アクセス  

引用:米ホワイトハウス
引用:米ホワイトハウス

ドナルド・トランプ米大統領が推進する次世代ミサイル防衛システム「ゴールデン・ドーム(Golden Dome)」の構築費用が、当初予想の約7倍に達する可能性があるとの分析が出た。

「ゴールデン・ドーム」は、トランプ大統領が第2期政権初期の昨年5月に発表したプロジェクトで、宇宙ベースのセンサーと次世代迎撃技術を用いて、地球の反対側から飛来するミサイルまでも迎撃し、米本土を防衛するという構想だ。

米軍事専門メディアThe War Zoneなどの海外メディアは12日(現地時間)、「米議会予算局(CBO)は最近の報告書で、今後20年間に「ゴールデン・ドーム」の開発と運用に1兆2,000億ドル(約190兆7,500億円)が必要になると推定した」と報じた。

これは、トランプ政権が当初提示していた1,750億ドル(約27兆8,200億円)の約6.8倍に相当する。

The War Zoneによると、議会予算局は宇宙ベース迎撃機(SBI)1機当たりの平均費用を2,200万ドル(約34億9,700万円)と推定した。SBIは宇宙軌道に配置された迎撃衛星で、宇宙で常時待機し、ミサイルが発射されると直後に迎撃するための必須装置だ。

問題は、「ゴールデン・ドーム」を円滑に稼働させるためには2,200万ドルを超えるSBIが最低でも7,800基必要だという点だ。

議会予算局は評価書で「SBIの1機当たりの平均費用は2,200万ドルであり、この費用は初期の7,800機だけでなく、5年ごとに交換しなければならない約1,600機のSBI費用もすべて含まれている」と説明した。

続けて「SBIは定期的に交換が必要であるため、その後の費用は「ゴールデン・ドーム」の寿命期間に分散して発生する」と付け加えた。

The War Zoneは、「SBIが軌道を回る高度で大気抵抗によって時間の経過とともに軌道が低下するため、約5年ごとに交換しなければならない点などを考慮した場合、7,800機の衛星を20年間軌道に維持するには3万機の衛星が必要だ」と説明した。

さらに、「ゴールデン・ドーム」という名称からもわかるように、このプロジェクトはイスラエルの「アイアン・ドーム」を拡張した概念だが、米国はイスラエルより最大450倍広い国土を持つ。防衛範囲を拡大しようとすれば、コストは指数関数的に増大せざるを得ない。

費用だけでなく実効性も問題

報告書によると、議会予算局は「ゴールデン・ドーム」が巨額の構築費用にもかかわらず、ロシアや中国のような同等の競争国の大規模ミサイル攻撃を完全に遮断するのは難しいかもしれないと分析したという。

引用:米ホワイトハウス
引用:米ホワイトハウス

実際、敵が大規模な全面攻撃を展開した場合、同時迎撃を行う過程でシステムが麻痺する可能性があり、極超音速ミサイルなどますます高度化する次世代兵器体系を防衛するには現在の構想案に限界があるとの指摘が出ている。

これについてThe War Zoneも、「議会予算局が構想した『ゴールデン・ドーム』は、依然として北朝鮮やイランなど一部の国の限定的な攻撃(例えば大陸間弾道ミサイル10発)だけを迎撃することに焦点を当てている」とし、「しかし、トランプ大統領は『ゴールデン・ドーム』がロシアや中国など同等レベルの敵対国を含む、はるかに広範な脅威に備えるためのものだと明言している」と指摘した。

「ゴールデン・ドーム」が現実化すれば、どんな変化が起きるのか

すでに国家間の軍拡競争が激化している中、天文学的予算を必要とする「ゴールデン・ドーム」が現実化した場合、深刻な宇宙軍拡競争へとつながると予想されている。

各軍は宇宙軍を創設し、それに対応する技術や人材育成への投資に集中することになり、限られた予算の中で国防費支出が急速に増加すれば、本来必要な分野に予算を投入できなくなる可能性もある。

引用:米国防省
引用:米国防省

何より現在、米国内では「ゴールデン・ドーム」プロジェクトが一部防衛産業企業や親トランプ系人物に特恵をもたらす可能性があるとの指摘も出ている。昨年、「ゴールデン・ドーム」プロジェクト公開当時、イーロン・マスク氏率いるテスラおよびスペースXの技術力が同事業受注につながるとして、利益相反論争が巻き起こった。

その後実際に、スペースXやロッキード・マーティンなどの企業は最大32億ドル(約5,086億5,800万円)規模の契約を受注し、「ゴールデン・ドーム」に使用する宇宙配備型ミサイル迎撃機の試作開発を開始した。

これに対し、民主党のジェフ・マークリー上院議員は、「トランプ大統領が主張する、いわゆる『ゴールデン・ドーム』は、結局のところ労働者の税金で防衛産業企業を潤わせる巨大な特恵事業に過ぎない」と強く批判した。

トランプ大統領が2027年以前の完成、そして任期中である2029年1月までの実戦配備を目標としている「ゴールデン・ドーム」は、議会予算局による否定的報告書の影響で、今後の議会予算審査過程で相当な難航が予想される。

荒巻俊
//= the_author_meta('email'); ?>editor@kangnamtimes.com

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