
米軍は20日、オマーン湾で、米国による封鎖措置に違反した疑いがあるイラン籍のタンカーに乗り込んだと発表した。トランプ政権が、イランに対しホルムズ海峡の航行再開を迫る中で講じた措置となる。
ドナルド・トランプ米大統領は、ホルムズ海峡を通過する輸送の再開を求める国内圧力に直面している。ガソリン価格の高騰や世界的なエネルギー市場の混乱が続く中、与党・共和党議員らは11月の中間選挙を前に政治的な逆風への対応を迫られている。
一方、米上院は19日、トランプ氏にイランとの戦闘からの撤退を強制できる法案を、賛成50、反対47で可決した。政権方針に反対する共和党議員が増加していることを示した形だ。
米中央軍はSNSで、イランの港湾に向かっていた疑いがあるとして、タンカー「セレスティアル・シー」を捜索し、進路変更を命じたと発表した。トランプ政権が、停戦から数日後の4月中旬にイラン船舶への封鎖措置を開始して以降、イランに対しホルムズ海峡の航行再開と戦闘終結に向けた合意受け入れを迫る措置は、今回で5回目となる。
トランプ氏が18日、戦闘終結に向けた交渉進展のため、イランへの軍事攻撃を再開しない考えを示した直後に、米軍によるイラン船舶への乗船措置が実施された。さらに19日には、「非常に大規模な攻撃を計画していたが、湾岸地域の同盟国から、合意に向けた動きが進んでいるとして、2~3日待ってほしいと要請され、延期した」と説明した。
トランプ氏はこれまでも、イランに対する期限を繰り返し設定しては撤回している。
米国による封鎖措置以前、イランは友好国とみなす一部船舶の通航を認める一方、高額な通行料を要求し、世界経済を人質に取っているとの批判を受けていた。
米軍は最近、87か国の船舶1,550隻が現在もペルシャ湾内で足止めされていると明らかにした。
2月28日に米国とイスラエルによる空爆で戦闘が始まってから約3か月が経過した現在も、イランはホルムズ海峡の封鎖を続けている。一方、米軍は中東から離れた海域でも、イラン関連船舶に対する封鎖措置を強化している。
先月には、米軍がインド洋のベンガル湾で、イラン産原油の密輸に関与した疑いで制裁対象となっていたタンカーに乗り込んだ。さらに数日後には、スリランカとインドネシアの間のインド洋海域で、イラン産原油の密輸に関連した別のタンカーを拿捕した。
5月初め、トランプ氏は、米軍がイランの管理下にある海峡で足止めされている船舶の誘導を開始すると表明した。しかし翌日には、合意の可能性を探るため、船舶保護に向けた取り組みを一時停止すると発表した。
その数日後、米軍はホルムズ海峡でイラン軍と銃撃戦をした後、イランのタンカー2隻に発砲して航行不能にした。米軍は、これらのタンカーが封鎖突破を試みていたとしている。














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