
イスラエルとイランは、4月の停戦から約2か月ぶりに互いの本土を直接ミサイルで攻撃し、中東情勢は一触即発の緊張状態に陥った。イランはドナルド・トランプ米大統領の自制要請を受けて攻撃を打ち切ったものの、今回の事態が緊張緩和につながるかどうかは依然として不透明だ。
イスラム革命防衛隊(IRGC)は7日(現地時間)、「イスラエル北部のラマト・ダヴィド空軍基地を標的に弾道ミサイルを発射した」と発表した。これはイスラエルがレバノンの首都ベイルート郊外や同国南部で、親イラン武装組織ヒズボラを攻撃したことへの報復とみられる。
イランによるイスラエル本土への攻撃は、4月8日に米国との停戦が成立して以来初めてとなる。イランは計11発のミサイルを発射したとされるが、イスラエル側は全て防空システムで迎撃したとしている。
イスラエルもイランの攻撃を受けて数時間後にミサイルを発射し、報復に踏み切った。イスラエル軍は、イランの防空システムを標的とした大規模な空爆を行い、「対象となった防空システムは破壊した」と主張した。
イラン国営テレビは、首都テヘランのほか、北西部タブリーズ、中部イスファハンで複数回の爆発音が確認されたと報じた。さらに、双方は相手国の石油化学関連施設を標的とした空爆も実施したとされる。
イスラエルは、トランプ大統領がベンヤミン・ネタニヤフ首相との電話会談で報復の自制を求めたとされる中でも、イランへの攻撃に踏み切った。
トランプ大統領は英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)のインタビューでネタニヤフ首相について、「彼に選択の余地はない。全ての決定は私が下す」と述べ、圧力をかけたものの、結果的にイスラエルの攻撃を抑えることはできなかったようだ。
イスラエルは、イエメンから発射されたミサイルの迎撃に向けて防空システムを稼働させたと発表した。親イラン武装組織フーシ派も軍事作戦に加わったとみられる。
こうした中、イランはトランプ大統領の交戦中止要求を受け入れたとみられ、作戦停止を宣言するなど、緊張緩和の兆しもみせた。
イラン軍を統括するハタム・アル・アンビヤ中央軍事本部は8日、イランメディアを通じて声明を発表し、「シオニスト政権(イスラエル)に対して痛みを伴う対応を行ったうえで、イラン軍の作戦を停止する」と表明した。この発表は、トランプ大統領が自身のSNSで「イスラエルとイランは直ちに発砲を停止すべきだ」と呼びかけてから約1時間後に行われた。
トランプ大統領はこれに先立ち、FOXニュースのインタビューでも「イランと10日までに合意する可能性が高い」と述べ、交渉への意欲を改めて示した。11日に開幕する北中米ワールドカップまでに交渉をまとめたい考えがにじむ。















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