
米議会が、海外の造船所で米海軍艦艇を建造する構想に歯止めをかけた。
5日(現地時間)、米下院軍事委員会は、2027会計年度国防権限法(NDAA)の審査過程で、ジャレッド・ゴールデン下院議員(メーン州)が提出した修正案を承認した。この修正案には、海軍予算を海外の造船所で建造される戦闘艦の調達契約に充てることを認めない内容が盛り込まれている。
ゴールデン氏は報道資料で、「米国の軍事費支出は米国の雇用創出につながるべきだ」としたうえで、「外国の労働力を使い、海外で艦艇を建造するという考えは容認できない」と述べた。一方、今回の下院軍事委員会による修正案の承認は、韓国と米国の間で進む造船協力拡大の議論に影響を与える可能性があるとみられる。
これに先立ち、米国防専門メディアのブレーキング・ディフェンスは1日、ホワイトハウス行政管理予算局(OMB)関係者の話として、米国防総省が議会に海軍の研究開発費として18億5,000万ドル(約2,967億700万円)を要求したものの、実際には研究目的に使われることはないとの見方を報じた。同メディアはさらに、この金額について「護衛艦であれば、造船会社によっては1隻を丸ごと建造できる規模に相当する」と伝えた。

関係者によると、米国防総省は、船体・機関・電装設備を備えた最大2隻の艦艇を日本または韓国の造船所で建造し、戦闘システムの統合作業は米国の防衛関連企業が主導する方式を検討しているという。また、米政権が三菱重工業、川崎重工業、ジャパンマリンユナイテッド(JMU)などの日本企業や、ハンファ、HD現代、サムスン重工業など韓国の造船企業と、米海軍艦艇建造の可能性について協議していると述べた。
しかし、こうした米政権の計画については、「米国造船業の復興」という目標を損なう可能性があるとの懸念を招いた。さらに、一部の米安全保障専門家は、軍需物資の輸送に用いられる艦艇や戦略輸送船などを海外の造船所に依存する構造そのものが、安全保障上および供給網の面で依存度を高める可能性があると指摘してきた。
今回の下院軍事委員会による修正案の承認は、こうした懸念が具体化したものと受け止められている。
「同盟国でもその技術供与は認められない」
米議会では、日本や韓国で米海軍の駆逐艦を建造する案に対し、強い抵抗感が広がっているとされる。
無所属のアンガス・キング上院議員(メーン州)は先月の上院軍事委員会公聴会で、「今回の予算案をめぐり、日本や韓国で艦艇、さらには駆逐艦まで建造するという話が出ている」としたうえで、「同盟国であっても、その程度の技術を移転するのは適切ではない」と批判した。さらに同氏は、「これはボストン・レッドソックスがニューヨーク・ヤンキースにベーブ・ルースをトレードした後で最悪の発想だ」とも例えた。
修正案を提出したゴールデン氏も先月14日の公聴会で、「米国の造船所で労働者が解雇される可能性がある状況で、米海軍が外国の労働力を活用することを議会が承認するようであれば、極めて恥ずべきことだ」と述べた。
米議会に加え、現行法も障害に
米国の現行法(ジョーンズ法)では、軍艦は米国内の造船所でのみ建造できると定められており、海外で建造するには大統領による適用除外措置が必要となる。
ただ、米政府は過去にフィンランドとの砕氷船建造契約において、例外的な「ブリッジ方式」を適用した経緯がある。この方式では、まずフィンランドで2隻の砕氷船を建造したうえで、その後、米ルイジアナ州の造船所に生産設備を整備し、将来的には同地でさらに4隻を建造する計画とされていた。
現在のトランプ政権は、このブリッジ方式を一種の「移行措置」と位置付けており、最終的な目標は海外での建造ではなく、米国内に生産基盤を確立することだと強調している。
しかし、下院で修正案が承認された流れを受け、米上院でも先月19日に開かれた軍事委員会の公聴会において、与野党を問わず日本と韓国で米海軍の艦艇を建造する構想に反対意見が示されていたことが明らかになった。
これにより、韓国と米国の造船業協力構想「MASGA(米国造船業を再び偉大に)」をめぐる軍艦建造協力の議論にも一定の影響が及ぶ可能性があるとの見方が出ている。















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