GDP倍増の可能性の一方、不完全雇用率は14%に上昇か

人工知能(AI)の普及により、米国経済は今後5年以内に2倍近く成長する可能性がある一方、不完全雇用の急増など、労働市場への衝撃は避けられないとの見通しが示された。
非営利団体ウィンドフォール・トラストは最近、経済学者や政策担当者、技術専門家ら40人余りが米ワシントンD.C.にあるピーターソン国際経済研究所(PIIE)に集まり、AIが2030年の米国経済に与える影響について議論したと明らかにした。
討論の参加者らは、AIの普及により、2030年までに米国の国内総生産(GDP)が2倍近くに増える可能性があるとの見通しを示した。AI活用の拡大に伴って労働生産性の伸びが大きく高まり、S&P500やナスダック指数も関連する期待感から上昇基調を見せているという。
ただ、専門家らはこうした経済成長の裏に、大きな雇用への影響が潜んでいると警告した。特に、広義の失業率に分類される不完全雇用率が、現在の約8%から2030年には14%まで上昇する可能性があるとの見方が出ている。
不完全雇用とは、働きたい時間に見合う仕事に就けなかったり、自分の学歴や能力に見合わない仕事に従事したりしている状態を指す。失業者や求職を諦めた人、経済的な理由でパートタイム勤務をしている労働者などを含む広義の失業率は、先月8.1%を記録した。

AI導入による変化は、社会全体にも影響を及ぼすとみられている。専門家らは今後、大卒以上の高学歴人材の人員削減が広がり、数百万人がパートタイムやフリーランス型の仕事に移らざるを得なくなる可能性があると見込んでいる。
こうした変化は、世代間対立にもつながる可能性がある。専門家らは、将来への不安が強まった若い世代の悲観的な見方が、出生率の低下につながる恐れもあると分析した。また、名門大学を卒業し、安定した職に就き、高い収入を得るという従来の成功モデルも、徐々に力を失っていくとみている。
一部の参加者は、溶接、看護、配管など身体を使う職種の賃金が短期的に上昇する可能性があると評価した。一方で、AIによって職を失った事務職やホワイトカラー層がこうした分野に大量に流入すれば、長期的には賃金が再び下がる可能性があるとの反論も出た。













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