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軍備白書から消えた一行、中国は北朝鮮を「核保有国」として扱い始めたのか

有馬侑之介 アクセス  

引用:Youtube
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中国が19年ぶりに発表した軍備白書から、「朝鮮半島の非核化」との表現が削除された。米国との戦略的競争を強く意識する中で、北朝鮮の核保有を事実上黙認したとの見解が示されている。

6日付の香港の英字紙「サウスチャイナ・モーニング・ポスト(SCMP)の報道によると、中国は先月27日に公表した「新時代の中国の軍備管理・軍縮・核不拡散」と題した白書において、これまで明記してきた「朝鮮半島の非核化を支持する」との文言を削除した。

今回の白書では、「非核化」に代わり、「政治的解決」との表現が使用されている。「核不拡散」の項目では、「中国は朝鮮半島問題に対して公正な立場と正しい方向性を堅持し、常に半島の平和・安定・繁栄に努めてきた。また、問題の政治的解決の過程に専念している」と記された。さらに、「関係当事国が脅威や圧力を中止し、対話と交渉を再開して政治的解決を促進し、朝鮮半島の長期的な安定と平和の実現に向け、建設的な役割を果たすよう促す」とも付言した。

今回の白書の内容は、従来の軍備白書の立場とは大きく異なるものだ。中国は2005年に発表した軍備白書で、「関係各国が朝鮮半島や南アジア、東南アジア、中東などにおいて非核地帯を設立するとの主張を支持する」と明記した。2017年のアジア・太平洋安全保障協力白書でも、同様の表現が繰り返された。

専門家らは、中国が米国との戦略的競争を最優先課題とする中で、「北朝鮮の核保有を認めない」としてきた従来の立場を転換したと分析している。カーネギー国際平和基金のシニアフェローは、「この1年半、中国は公式文書から『非核化』という表現を使わなくなっている。これは事実上、北朝鮮の核保有を黙認したことを意味する」と指摘した。さらに、「北朝鮮側からの繰り返される圧力のもとで、中国は最終的に核問題を二国間関係における主要な争点から外す判断を下したようだ」と付け加えた。

中国が公式の場で「朝鮮半島の非核化」に最後に言及したのは、昨年3月であった。当時、王毅(ワンイー)共産党中央政治局委員兼外相は内外記者会見で、「双軌並進(非核化と米朝平和協定の同時推進)と、段階的かつ同時的な原則」を改めて確認した。しかし、その2か月後にソウルで開かれた第9回日中韓首脳会談では、前回の第8回会合とは異なり、北朝鮮の核問題に関する記述が共同宣言から削除された。これ以降、中国が公の場で「非核化」に言及することは途絶えている。

中国のこうした方針転換は、昨年秋以降、北朝鮮と中国の関係が急速に接近している動きとも連動している。北朝鮮の金正恩国務委員長は9月、北京で開催された「中国人民抗日戦争・世界反ファシズム戦争勝利80周年記念」軍事パレードに出席し、習近平国家主席と会談を行った。両首脳の会談後に中国側が公表した結果文でも、「朝鮮半島の非核化」への言及は一切なかった。北朝鮮と中国は2018年から2019年にかけて、中国で4回、北朝鮮で1回の首脳会談を行っているが、当時はいずれの会談においても非核化に関する内容が盛り込まれていた。

また、ウクライナ戦争以降、北朝鮮がロシアに軍事支援を提供し、その見返りとして核・ミサイル技術協力を強化していることも影響しているとの見方もある。米ランド研究所(RAND)の研究員、ティモシー・ヒース氏は、「ロシアが北朝鮮の核開発プログラムを積極的に支援する中で、中国は最低限の中立的な立場を維持せざるを得ない状況に置かれている」と指摘した。

有馬侑之介
arimay@kangnamtimesjp.com

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