
イランに対する「最後通牒」の期限が切れる数時間前に突如交渉を宣言したドナルド・トランプ米大統領が、有力なパートナーとしてモハンマド・バゲル・ガリバフ国会議長を指名した。米政治専門サイトの「ポリティコ」は23日(現地時間)、トランプ政権内部でガリバフ議長が有力な交渉相手と目されており、休戦後のイランにおける次期指導者候補としても検討されていると報じた。トランプ政権の関係者の一人は、ガリバフ議長を「有力な選択肢」としながらも、現時点では確定したものではなく、今後の検証が必要だと述べている。
このように交渉相手を模索するトランプ政権の動きは、戦争による経済的打撃が深刻化する中で、停戦への道筋を探ろうとする意思の表れだと「ポリティコ」は分析している。特にエネルギー価格への関心が強いトランプ氏は、イランに対してもベネズエラで行った際と同様のモデル(政権交代と資源管理の掌握)を適用しようとしているとの見方がある。そのため、トランプ氏がイランの原油輸出拠点であるハールク島への攻撃を避けているとの観測も浮上している。
しかし、イランに「ベネズエラ・モデル」を適用することは現実的に不可能だとの評価が根強い。トランプ政権の国家安全保障チームに近い人物は、「仲介者を通じて対話が行われているのであれば好ましい兆候であり、出口戦略を模索し始めたことも有益だ」としながらも、「イランは攻撃を受けてもなお反撃能力を維持していることを証明してきた。彼らが容易に屈服し、トランプ氏に石油利権を引き渡すことはないだろう」と懐疑的な見方を示した。また、ホワイトハウスと接触している湾岸諸国の当局者は、「トランプ氏は時間稼ぎによって市場の安定を図ろうとしている」とし、「問題はトランプ氏が本気で妥協点を見出したいのか、それともイランが拒否せざるを得ない非現実的な要求を突きつけているのかだ」と指摘した。
ガリバフ議長が交渉にどの程度柔軟に対応できるかも焦点となる。「ロイター通信」によると、1961年生まれの同議長はイラン革命防衛隊(IRGC)でキャリアを積み、テヘラン市長を務めた保守強硬派だ。現最高指導者の有力な後継候補とされるモジタバ・ハメネイ師の側近としても知られる。国際危機グループ(ICG)のイラン担当上級アナリスト、アリ・バエズ氏は、「ガリバフ氏は典型的な体制内部の人物だ」とし、「野心的な現実主義者ではあるが、根本的にはイランの現体制維持に尽力しているため、米国に対して実質的な譲歩をする可能性は低い」と分析している。
何よりガリバフ議長自身、米国と交渉を行ったというトランプ氏の発言を真っ向から否定している。同氏は自身の「X(旧ツイッター)」で「米国といかなる交渉も行っていない」と断言。「このような虚偽の情報は金融・石油市場を操作し、米国とイスラエルが陥った窮地から脱するための策に過ぎない」と反論した。ただし、イラン外務省は米国と間接的に意思疎通を図った事実は認めている。
















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