
イラン軍は4日(現地時間)、アラブ首長国連邦(UAE)とクウェートにある米軍関連施設を標的に、長距離自爆ドローン「アラシュ2(Arash-2)」による攻撃を実施したと発表した。米国との武力衝突が激化する中、イランが長距離攻撃型無人機(ドローン)の投入を相次いで公表しており、湾岸地域の緊張は一段と高まっている。
イラン軍は同日発表した声明で、「第2次ドローン作戦により、UAE内の米軍のミサイルおよび戦闘ドローンの探知・識別レーダーやUAEのアルミニウム関連施設、さらにクウェートにある米軍の機械化部隊、装甲部隊、ヘリコプター部隊の指揮施設を攻撃した」と主張している。イランは、UAEのアルミニウム関連施設について、米国が投資してきた軍需関連産業基盤であると主張し、今回の攻撃は自国の産業施設を標的とした米国の空爆に対する報復措置であると説明した。一方、一部のアラブ系メディアは、クウェートおよびUAEで爆発音が聞こえたと報じているものの、米国側および両国政府からの公式発表は確認されていない。
■自爆ドローン「アラシュ2」の脅威
今回の作戦に投入された「アラシュ2」は、標的に直接衝突する自爆型ドローンで、「アラシュ1」の改良型とされる。2022年にイラン軍の演習で初めて公開され、当時、イラン陸軍司令官は、イスラエルのテルアビブやハイファを標的として設計されたとの見解を示していた。
イラン側の発表によれば、最大航続距離は2,000km、最大滞空時間は30時間で、150~260kgの高性能爆薬を搭載できる。これは、ロシアがウクライナ戦争で使用しているイラン製の「シャヘド136」の航続距離(2,000~2,500km)や弾頭重量(約30~50kg)と比べると、より大きな破壊力を持つとされ、湾岸地域の米軍基地のほとんどが攻撃圏内に入る。
イラン軍は先月5日にアゼルバイジャンのナヒチェヴァン空港、22日にはテルアビブのベン・グリオン国際空港への攻撃にこの機種を使用したとしている。発射は一般貨物トラックに偽装したコンテナ型移動式発射台から行われるとされ、イラン海軍の艦艇から海上発射することも可能だと伝えられている。一方、ウクライナの軍事専門メディア「ディフェンス・エクスプレス」は、アラシュ2の実際の射程は約1,000~1,600km程度にとどまる可能性があると分析している。同メディアは、イランの兵器システムの性能は誇張されがちだと指摘し、同機についても発表より性能が低い可能性があるとの見方を示した。
■戦略的威嚇と技術転移の懸念
実際の性能がイランの主張に達していない可能性があるとしても、イランがアラシュ2を通じてイスラエルのみならず湾岸地域の米軍拠点まで射程に収め得る能力を誇示していることは、戦略的な威嚇手段として利用する意図が明確だと専門家は指摘している。また、技術が国外に拡散することへの懸念も指摘されている。ロシアが同ドローンの手動型レーダー探知技術を自国製ドローンに応用しようとしているとの報道も相次いでおり、技術移転の可能性が注目されている。
一方、米CNNテレビが3日報じたところによると、米情報機関はイランが依然としてイスラエルなど近隣諸国を攻撃するのに十分な弾道ミサイルと、その発射能力を維持していると評価している。CNNは、イランのミサイル発射台の約半数が無傷の状態で残っているほか、全ドローン戦力の約半数に相当する攻撃用ドローン数千機も依然として武器庫に保管されていると伝えた。
















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