
イラン軍に撃墜され行方不明だった米軍のF15E戦闘機乗員を巡り、救出作戦の詳細が明らかになってきた。米CNNテレビなどは6日(現地時間)、同作戦に米軍の精鋭特殊部隊であるデルタフォースや海軍特殊部隊ネイビーシールズの「チーム6」を含む数百人規模の兵力と情報要員が投入されたと報じている。
今月3日、F15E戦闘機はイラン南西部の山岳地帯上空で、イスラム革命防衛隊(IRGC)により撃墜された。米国・イスラエルとイランの武力衝突が発生して以降、米軍戦闘機が敵空域内で撃墜された初の事例とされる。搭乗員は全員が緊急脱出し、操縦士は直ちに救助されたが、武器システム士官の米兵1人の行方は不明となった。その後、米軍とイラン軍の双方で捜索・救難活動が本格化した。特に米軍は、敵対地域の奥深くで拳銃1丁だけを持って潜伏していた同兵の救出のため、数百人規模の特殊部隊の隊員に加え、複数の軍用機やヘリ、さらにサイバー・宇宙・情報分野の能力を総動員した。
報道によると、地上作戦にはデルタフォースとネイビーシールズが投入され、イラン内陸部の奥地で直接捜索や救出活動を行ったという。これに加え、パイロット救出を専門とする戦闘捜索救難(CSAR)部隊も現地に展開した。デルタフォースは米陸軍所属の特殊部隊で、人質救出や航空機のハイジャック対応など、高度な精密性が求められる対テロ作戦を主な任務としている。一方、ネイビーシールズは米海軍所属の特殊部隊で、今回の作戦ではパイロット救出及び撤退経路の確保を担った。
空中支援では、米空軍の最新救難ヘリHH60Wに加え、その護衛としてA10攻撃機が展開したほか、特殊部隊の浸透及び撤収を担うMC130J特殊作戦機も投入された。さらにF35ステルス戦闘機も遠距離から支援を行い、作戦全体を支えた。
空中と地上で救出作戦が展開される中、米中央情報局(CIA)はイラン軍の混乱を目的に、「米軍はすでに乗員を確保し地上に移送した」とする偽情報を流し、その隙に行方不明となっていた米兵の位置特定を進めたとされる。米国は衛星通信やイランの防空網無力化を狙ったサイバー戦力も投入した。敵対地域の奥深くに取り残された米兵1人の救出のため、米国の戦略資産が総動員された形となった。一方、今回の作戦で米軍は、離陸不能となった輸送機MC130J計2機について、技術流出防止のため自爆処理したほか、A10攻撃機1機がイラン軍の対空砲火により撃墜される被害も出たという。
トランプ米大統領は自身のSNS、トゥルース・ソーシャルで、「米軍は米国史上最も大胆な捜索・救出作戦の一つを成功させた」としたうえで、「彼が無事に帰還したとの知らせを伝えられることを非常にうれしく思う」と述べた。さらに、「米軍は私の指示のもと、世界で最も致死性の高い兵器で武装した数十機の航空機を投入した」と強調し、「彼は負傷しているが、回復するだろう」と付け加えている。
こうした大規模な作戦展開の背景には、同米兵がイラン側に拘束された場合の戦略的損失の大きさがあったとみられる。ニューヨーク・タイムズは、イランが米兵を拘束していた場合、「交渉材料や宣伝に利用された可能性がある」と分析している。















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