
アイルランド西部の空港で、40代の男が制限区域に侵入し、斧で米軍の輸送機を破損させる事件が発生した。
英紙ガーディアンなどによると11日(現地時間)、アイルランド西部のシャノン空港に侵入した男が斧を振り回し、誘導路に駐機していた米軍のC-130ハーキュリーズ輸送機の機体や主翼部分を複数回にわたり叩きつけた。報道によると、男は空港外周のセキュリティフェンスを突破して制限区域に侵入。C-130の主翼に登って犯行に及んだという。
インターネット上で公開された映像では、翼の上に立った男が斧とみられる道具で機体を全力で叩き続ける様子が確認された。通報を受けて出動したアイルランド警察と軍は、移動式の階段車を使用して男の身柄を拘束した。この影響で、シャノン空港ではすべての航空機の離着陸が約25分間停止する事態となった。空港関係者は「斧による損壊を受けたC-130の損傷は甚大だ」と述べている。
警察は現在、犯行動機について調査を進めている。米軍機が標的となったことから、反戦活動家による抗議行動の可能性も指摘されている。米軍は現在、中東でのイランとの紛争に関連し、シャノン空港を兵站や部隊移動の中継要衝としている。
軍用輸送機の金字塔「C-130 ハーキュリーズ」とは
C-130ハーキュリーズは、米ロッキード・マーティン社が開発した軍用輸送機で、これまでに2,500機以上が生産されている。100人以上の兵員や装甲車、軍需物資の輸送に加え、人道支援や空挺降下など多様な任務に対応できる極めて高い汎用性を誇る。
米国をはじめ、NATO加盟国など世界中で運用されており、「世界標準の軍用輸送機」として知られている。一方で、設計の古さから巡航速度が遅く、現代の高度な防空網に対しては脆弱という側面も併せ持つ。
米国は現在進行中のイランとの紛争においてもC-130を前線運用しているが、一部で損失も報じられている。最近では、米軍のF-15E戦闘機がイラン南西部の山岳地帯で撃墜された際、パイロット救出作戦に投入されたC-130輸送機2機が不整地に足を取られ、離脱不能に陥る事案が発生。米軍は機体が敵側に接収されるのを防ぐため、地上で自爆処理を行い撤収したと報じられている。
なお、C-130の価格は機種によって異なるが、最新のJ型などでは約7,500万ドル(約114億円)前後に達する。














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