イランのアッバス・アラグチ外相は20日、ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相との電話会談で、米国が休戦を繰り返し継続的に破り、港湾や船舶を狙った違法かつ挑発的な行動を続けていると訴えた。

ロシア外務省は同日、両外相が中東情勢の緊張激化を巡って協議するため電話会談を行ったと明らかにした。
会談でアラグチ外相は、米国が休戦条件に違反したとの疑惑を具体的に示し、強い不満をあらわにした。さらに、米軍がコンテナ船トゥースカ号を拿捕し、乗組員を拘束した件にも触れ、こうした措置は外交を掲げる姿勢と相いれないと批判した。
これに対しロシア側は、パキスタンの仲介で当初合意し、公表された枠内で休戦を維持する必要があると強調している。ラブロフ外相も、事態が制御不能な形で悪化するのを防ぎ、武力衝突の再燃を回避するには、外交努力を継続することが重要だとの認識を示した。
また、アラグチ外相は、紛争の調整に向けたロシアの姿勢に謝意を表するとともに、ホルムズ海峡でロシア船舶の通航を保障する考えにも言及。その上で、ロシア船舶と貨物がホルムズ海峡を支障なく通過できるよう、必要なあらゆる措置を講じる用意があると述べた。
今回の電話会談は、米国とイランの2週間の休戦期限が迫る中、2回目の協議が実現するかどうか見通せない状況で行われた。
イランは公式には、2回目の協議に向けてパキスタンのイスラマバードへ代表団を派遣することに否定的な立場をにじませている。一方、複数の海外メディアは事情に詳しい関係者の話として、イランが地域の仲介国側に対し、21日にイスラマバードへ代表団を送る意向を伝えたと報じた。
米国側では、今回の2回目の協議に米国のJ・D・ヴァンス副大統領、スティーブ・ウィトコフ氏、ジャレッド・クシュナー氏らが再び参加する見通しだ。
米国との対立が再び強まる中、イランはロシアに加え、中国との戦略的な意思疎通も強める構えを見せている。イラン外務省のエスマイル・バガイ報道官は定例記者会見で、中国とロシアとは継続的に連絡を取り合っており、米国とその政権による違法行為の責任を問うことは国際社会の利益にかなうと主張した。
中国もトゥースカ号の拿捕に懸念を示し、休戦合意を順守する必要性を訴えた。同船は中国からオマーン湾へ戻る途中だったとされる。
中国外務省報道官は、トゥースカ号の拿捕が紛争解決に向けた潜在的な障害になり得ると指摘し、関係当事者が義務を果たして休戦合意を守り、事態の悪化を防ぐとともに、ホルムズ海峡の正常化に向けた条件を整えるよう求めた。













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