
中国が、イラン戦争の勃発後に中断していた石油製品の輸出を5月から再開する方向で動いていると、英フィナンシャル・タイムズ(FT)が4月28日に報じた。輸出再開が現実になれば、航空燃料や軽油、ガソリンの不足懸念が強まっているアジア市場で、供給不安は一部和らぐ見通しとなっている。
FTは貿易業界関係者の話として、中国の大手国有石油会社が5月船積み分の輸出許可を申請したと伝えた。国内供給の安定を理由に続いてきた石油製品の輸出制限が、緩和に向かう可能性を示す動きとみられる。
中国は世界最大の原油輸入国である一方、日本やオーストラリア、ベトナム、フィリピン、バングラデシュなどにとって主要な石油製品の供給国でもある。資源データ分析会社ケプラーによると、戦争前の中国の石油製品輸出は日量80万バレル近くに達していたものの、4月にはその半分程度まで縮小した。3月には中国の製油所の処理量が日量100万バレル減り、原油在庫は4,000万バレル増加している。
スイスの資源取引大手マーキュリアのマルコ・デュナンCEOは、中国企業がここ2~3週間、第三国から仕入れた原油を域外に再輸出し、積極的に売り出していると述べた。こうした動きについては、中国の製油会社が戦略備蓄油やイラン産原油を確保した可能性を示すものだとの見方も示している。あわせて、ホルムズ海峡の再開通が近いとの楽観論が市場に広がっていることもうかがえると説明した。中国のエネルギー分析会社GL Consultingの創業者リャオ・ナ氏は、中国の輸出再開によって東南アジア各国が受けるエネルギー供給の衝撃は大きく和らぐとの見通しを示している。













コメント0