
ロシアが、国際制裁や戦時経済の圧力を受ける中、西側の先端技術や防衛産業の機密情報を狙い、従来以上に攻撃的で大胆な諜報活動を展開していると、欧州の情報当局が分析した。
AP通信によると、スウェーデンの国家安全保障局は、ロシアが防衛大手サーブの「JAS39グリペン」戦闘機に関する研究開発など防衛分野を標的としているほか、軍事用ナビゲーション技術への転用が可能な民間のレーザー技術も狙っていると明らかにした。
フィンランド保安情報局も、ロシアが軍事通信向けの宇宙技術や、北極圏での領有権確保に関連する量子コンピューティング技術、さらに輸出規制の対象となっている海上航行技術の取得を重点的に進めているとの見方を示した。
ロシアは制裁逃れのため、サイバー攻撃に加え、現地協力者の取り込みや第三国に設立したダミー企業の活用など、さまざまな手段を駆使しているとされる。実際、5月にはスウェーデンで、トルコのダミー企業を経由して先端金属加工設備をロシアへ不正に輸出しようとしたグループが摘発された。
西側の情報当局は、ロシアが近年、工作員の摘発に伴う外交的な影響を以前ほど重視しなくなっていると指摘した。スウェーデン国家安全保障局のクリストフェル・ベデリン作戦担当副局長は、「ロシアの工作員は正体が発覚するリスクを顧みず、任務達成のためにこれまで以上に大きなリスクを取っている」との見方を示した。
専門家は、その背景にロシア経済が抱える構造的な脆弱性があると分析する。ロシアは4年にわたる国際制裁により、欧州の研究開発基盤や産業用部品、基盤ソフトウェアへのアクセスが大きく制限されている。
さらに、戦費の負担も増している。報道によると、ロシア政府の内部文書には、アントン・シルアノフ財務相が「軍事支出の急増が連邦財政に深刻な負担を与えている」と警告した内容が含まれているという。
ロシアは今年の予算で、歳出全体の約40%に当たる16兆8,400億ルーブル(約37兆3,600億円)を国防・安全保障分野に充てた。この結果、年初から4か月間の財政赤字は5兆9,000億ルーブル(約13兆880億円)に達し、ウクライナへの全面侵攻開始以降で最大規模となった。













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