
北朝鮮が公開した8,700トン級の核推進戦略誘導弾潜水艦をめぐり、専門家の間で実態評価を巡る議論が広がっている。外見上は大型化が強調された一方で、技術的完成度には重大な制約が残るとの見方が示されている。
軍事専門家のチョ・ハンボム氏は30日、自身の分析で、この潜水艦を技術的限界を克服できていない構造物と位置付けた。最大の特徴として挙げたのは、艦体に比して異常に長いセイルである。米国のオハイオ級やロシアのボレイ級など一般的な原子力潜水艦では、水中抵抗を抑えるため小型で流線型のセイルが採用されているが、今回公開された艦ではセイルの長さが艦体全体の約半分に達している。
チョ氏は、艦体直径を拡大する技術が不足しているため、旧ソ連のゴルフ級潜水艦と同様に、セイル部分にミサイル発射管を集中させた可能性が高いと指摘した。中国でも技術的制約から艦背部に膨らみを持つ設計が採用され、騒音問題を抱えているが、北朝鮮の場合はそれを上回る深刻さだと分析している。このような構造は静粛性の低下と高速航行の制約を招き、探知されやすさという弱点につながる。
北朝鮮は2021年1月の朝鮮労働党第8次大会で核潜水艦保有を課題として掲げてから約5年で成果を示したと主張している。しかしチョ氏は、インドやオーストラリアといった国々でも核潜水艦の建造には30年から40年を要している現実を挙げ、今回の発表は実態と乖離している可能性が高いと述べた。
とりわけ核心となる原子炉技術について、北朝鮮には潜水艦用小型原子炉を製造した実績が確認されていないとされる。ロシアから廃棄原子炉が提供されたとの仮説についても、技術面、時間面の双方で実現可能性は極めて低いとの見解が示された。このため、公開された艦内には実際の原子炉が搭載されていない可能性が高いと専門家はみている。
さらにチョ氏は、この艦が2023年に公開後、所在が確認されなくなった金君玉英雄艦の失敗を覆い隠すための再利用による成果物である可能性を指摘した。同艦は進水時から船体の傾きなど欠陥が確認されており、その艦橋部分を取り外して今回の8,700トン級艦体に転用したとの見方である。

一方で、今回の公開は逆説的に、韓国における原子力推進潜水艦導入論を後押しする材料になり得るとの分析も示された。北朝鮮が多数の核弾頭搭載を想定した大型潜水艦を公表したことで、推進力のみを原子力とする潜水艦の必要性を国際社会に説明する環境が整ったと評価されている。
総じて専門家の間では、今回の新型潜水艦は実戦配備を前提とした完成兵器というより、内部技術の限界を覆い隠し、対外的抑止を誇示するための象徴的存在にとどまるとの見方が共有されている。
















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