
サメに対する認識を正すため、海で12日間にわたり97kmを泳いだ男性の挑戦が話題を呼んでいる。
国連海洋親善大使であり、極地や氷河湖など過酷な環境での水泳経験を持つルイス・ピュー氏(55)は、映画『ジョーズ』の公開50周年を迎え、撮影地である米国のマーサズ・ヴィニヤード島周辺を12日かけて泳いだ。
ピュー氏は「この映画は過去50年間、サメを人間を狙う冷酷な殺人者として描き、サメに対する過度な恐怖心を広めてきた」と語り、「今回の挑戦は、その誤った認識を正す絶好の機会だと考えた」と述べた。また、「サメがいなければ海洋生態系は崩壊する」とも話し、推定で1日あたり27万匹ものサメが商業漁業により捕獲・殺傷されているとされている現状を「大規模な生態系破壊」と指摘した。
ピュー氏は今週フランスで開催される海洋環境会議に出席し、サメ保護のための最高水準の法的保護措置を訴える予定であり、今後も海洋保護を中心としたキャンペーン活動を継続していく方針だ。