
スロバキアで過去最大規模となる違法な犬の繁殖施設が摘発され、800匹を超える犬が保護された。
今月6日(現地時間)、スロバキアのオンラインメディアAktuality.skの報道によると、スロバキア警察はプリエヴィザ 及びパルティザンスケ地域を含む3か所で家宅捜索を実施した。
捜索した地域では、合計853匹の犬が劣悪な環境で飼育されており、全て押収された。一軒の家では305匹もの犬が違法に飼育されていた。

現地警察の発表によると、これらの犬はイタリア、ドイツ、ベルギーへの輸出を目的に飼育されていた。犬種はコッカースパニエル、スピッツ、プードル、マルチーズ、ヨークシャーテリアおよび雑種犬などだった。
警察はこれがスロバキア史上最大規模の違法犬繁殖施設の摘発であるとし、犬は全て地域の動物病院および食品庁に引き渡されたと発表した。
犬の多くは病気や栄養不良の状態で、恐怖に怯えていた。スロバキア国家獣医食品庁長官マルティン・フディ氏はラジオ放送で「残念ながらスロバキアには動物を生産機械のように扱ういわゆる繁殖業者がいる」と指摘した。

報道によると、押収された犬は主に小型犬で、特に西ヨーロッパ市場で人気が高いという。個体の販売価格は500ユーロ(約8万2,706円)から1000ユーロ(約16万5,423円)に達する。
また、スロバキアでこのような大規模な違法繁殖施設の摘発は初めてであり、動物保護団体に多大な財政負担がかかると予想されている。
この報道を受け、スロバキアのネットユーザーからは「国が明確に介入すべきだ」「需要があれば供給が生まれる」「数十年間、我が国の公然の秘密だった」などの反応が寄せられた。