営業部門を中心とした構造改革…AI・クラウド人材の採用と並行して組織のスリム化を推進
マイクロソフト(MS)が先月に続き、再び大規模な人員削減を予告した。
「ブルームバーグ」によると、MSは来月初めの新会計年度開始を前に数千人規模の追加人員削減を計画しているという。今回の構造改革では、営業部門が主な対象となる見通しだ。

これは先月実施された全世界での約7,000人の人員削減に続く措置だ。当時MSは、アメリカ・ワシントン州レドモンドの本社を含め、ソフトウェア(SW)エンジニアリング、製品管理、LinkedIn、Xbox等全事業部門で管理職と中間管理職を中心に人員整理を行った。
本社だけでも約1,985人が解雇され、MSはこれを組織変革の一環だと説明した。
今回の追加削減は、MSが推進中の大規模なAI基盤インフラ投資とも密接に関連している。同社は今年、約800億ドル(約11兆6,242億万円)をAIとクラウド基盤のデータセンター構築に投資する予定だ。
継続的な人員削減は、これを支えるための組織のスリム化とコスト構造の見直しを並行して進めるものと見られている。
MS関係者は「AI中心の戦略転換に伴い、重複人員の削減及び営業効率化は避けられない」と述べた。
ただし、MSは今回の人員削減と並行して一部で新規採用も行う予定だ。AI・データ・クラウド分野の人材を補充し、組織再編後の将来の成長エンジン確保に注力する方針だ。
MSの競合であるGoogleやAmazonなども、AIとクラウドを中心とした組織改編を加速させており、今後ビッグテック業界全体で同様の人員再編の動きが広がる可能性も指摘されている。
業界関係者は「MSの構造改革は単なる人員削減ではなく、AI時代に適した組織体質の改善と見るべきだ」とし、「営業や中間管理といった伝統的な役割よりも、データに基づく意思決定と自動化された営業システムへの移行が加速している」と説明した。