
LAドジャースが誇る新星、佐々木朗希の復帰が目前に迫っている。
9日(日本時間)、『ESPN』の報道によれば、佐々木は同日ブルージェイズ戦を前に3イニングのシミュレーション登板を消化。アレックス・コール外野手や複数のマイナーリーガーを相手に46球を投じ、最速は97マイル(約156キロ)を計測した。
デーブ・ロバーツ監督は「必要なことはすべてやりきった」と高く評価。体力・コンディショニング面でも改善が見られ、体重も増加したという。「肩だけに頼らないフォームになり、動きがより滑らかになった」と満足げに語った。
次のステップがリハビリ登板となるのか、再びシミュレーションに入るのかは未定。ロバーツ監督は投手コーチ陣と意見を交わしながら、フォームとコンディションに完全な安心感と自信が宿るまで見極める方針だ。「まだその段階にはない」とも明かしている。
佐々木は6月14日、アスレチックスとのシリーズ開幕直前に右肩インピンジメントで負傷者リスト入り。直前の10日、ダイヤモンドバックス戦では平均球速94.8マイルとシーズン平均を1マイル以上下回り、4回5失点、無三振というキャリア初の苦しい内容だった。これを受け、指揮官は一時「今季は佐々木抜きで計画を立てる必要がある」とまで語っていた。

NPBでは千葉ロッテで4年間プレーし、計394イニングで29勝15敗、防御率2.10、505奪三振、88四球。160キロ超のストレートと鋭いスプリットはメジャーでも一級品と評され、近年はスライダーも武器に加えて評価を上げた。2022年4月にはオリックス戦で13者連続三振という新記録を樹立し、翌週の再登板では8回パーフェクトという離れ業を披露している。
投球数の少なさがリスクとされながらも、健康体なら大谷翔平や山本由伸にも匹敵するトップクラスの実力者。20球団以上が参戦した争奪戦を経てドジャース入りを果たすと、瞬く間にMLBパイプライン有望株ランキング1位、新人王の最有力候補に浮上。さらにはサイ・ヤング賞の可能性まで囁かれていた。
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