
東京の中心街で催涙スプレーと推定される異物が散布され、数十人が病院に搬送された。東京消防庁と警視庁によると、25日の正午頃、東京・銀座の大型商業施設「GINZA SIX」付近で「変な匂いがする」という内容の通報が受理されたという。この事故で現場にいた20~80代の男女25人が喉の痛みや咳などの症状を訴え、そのうち相当数が病院に搬送され治療を受けている。現在彼ら全員に意識はあるが、正確な状態は確認されていない。
警視庁は「誰かが催涙スプレーに似た物質を散布したとみられる」と明らかにした。催涙スプレーは目や鼻、口などを強く刺激し、一時的に行動能力を低下させる散布型の刺激剤だ。これは目の激しい痛みや灼熱感、鼻と喉の痛み、咳、皮膚のヒリヒリ感などの症状を引き起こす。催涙スプレーに曝露された場合、時間が経てば回復するが、喘息などの呼吸器疾患がある場合はより重い症状を示すことがある。
現在、警視庁は現場の防犯カメラなどを通じて容疑者を追跡している。容疑者は現場から逃走したとされる。テレビ朝日などメディアによると、容疑者はGINZA SIXの入口にある銀行でスプレーを散布した後、姿を消したという。逃走した容疑者は男性で、黒い長袖と白いズボンを着用し、白いマスクを着けていた。

現在、警視庁はGINZA SIX周辺の通行を全面的に規制しており、現場には特殊救急車を含む10台以上の救急車両が配置され、万が一に備えている。警視庁は今回の事件を不特定多数を狙った無差別犯罪の可能性に重きを置き、正確な事件経緯と散布された物質の成分を調査中だ。
GINZA SIXは外国人観光客も頻繁に訪れる大型商業施設であるが、現時点で外国人被害者の有無は確認されていない。今回の事件は不特定多数が集まる場所でガスを散布した犯罪という点で、日本史上最悪のテロとされる「地下鉄サリン事件」を連想させる。
1995年3月20日、東京の通勤時間帯の地下鉄に神経ガスの一種であるサリンが散布され、14人が死亡し6,000人以上が負傷した。テロの主導者はカルト組織「オウム真理教」の教祖、麻原彰晃だった。当時、オウム真理教は教祖の空中浮揚写真をはじめ、ダライ・ラマ氏との出会いをきっかけに教勢を拡大した。カルト組織に陥った信者たちは命を担保に修行したり、強制的に麻薬などを摂取させられたりして搾取された。

麻原はオウム真理教の教祖として政治の場にも出たが、選挙に落選した。そのため信者たちは投票の結果が操作されたと信じ、不特定多数の市民を対象にサリンガスによるテロを犯した。
銀座で催涙スプレー事件が発生すると、一部では当時の悪夢を思い起こしている。タレント兼気象予報士である石原良純氏は「銀座の異物散布事件の映像を見ていると、過去の地下鉄サリン事件が思い起こされる」と述べ、「市民が咳をしながら避難する場面が特にそうだ」と語った。SNSでも事件発生直後に「地下鉄サリン」、「サリン」などの表現が一時的に増加した。
一方、最悪のテロを引き起こしたオウム真理教の教祖である麻原は、長い裁判の末、2018年7月6日に東京拘置所で死刑が執行された。













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