
視聴回数を稼ぐため、視覚障害のある女性が交通事故に遭う場面を演出した中国のユーチューバーらが、公安当局に逮捕された。
25日(現地時間)、香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポスト(SCMP)によると、北京公安当局は虚偽の交通事故映像を制作・配信し、収益を得た疑いで、20代のリュウ氏とジアン氏を拘束したと発表した。
2人は視覚障害者用の点字ブロック上で、電動自転車が視覚障害のある女性をはね、そのまま逃走する場面を演出した。その後、映像をオンライン上で拡散したとされる。
映像には、電動自転車の運転手が被害者役のジアン氏に衝突した後、謝罪するどころか怒りをあらわにし、現場を立ち去る様子が映っていた。ジアン氏は地面に倒れたまま、杖を手探りで探す場面まで演じていたという。

映像は1億回再生されるなど急速に拡散し、北京交通警察も実際の事件と判断して、加害者の追跡に乗り出した。しかし、一部のネットユーザーが映像内の背景広告や周囲の環境などを根拠に捏造の可能性を指摘し、その後の公安当局の調査で、虚偽の映像だったことが確認された。
さらに、映像に登場したジアン氏が実際に視覚障害者であることが明らかになり、世論の批判は一段と強まった。ジアン氏は2023年、免疫系疾患の合併症により視力を失ったという。
オンライン上では「人々の同情心を悪用した」「社会的弱者を再生数稼ぎの手段にした」などと非難する声が相次いだ。
今回の事件は、単なる偽映像を巡る議論にとどまらず、障害者に対する認識の問題にまで波紋を広げている。
ある特別支援学校の教師は「視覚障害者の現実を社会に伝えるため長年努力してきたが、今回の件で、これまでの認識改善に向けた取り組みが大きく損なわれた」と指摘した。













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