
岩手県沖で発生したマグニチュード7.2の強震が海底プレート境界のゆっくりとした動き「スロースリップ」の影響を受けた可能性が指摘された。専門家らは、この動きが30年以上大規模地震がなかった区間まで広がっている可能性があるとして、追加の強震に備える必要があると警告した。
2日、NHKなどによると、東京大学・地震研究所の内田直希教授は、6月25日に岩手県沖で発生した地震に先立ち、三陸沖のスロースリップ活動が活発化していたと分析したという。スロースリップは、2つのプレートの境界が大きな揺れを伴わず数日から数年にわたってゆっくりとずれる現象だ。プレート間の応力を一部解消することもあるが、周辺の断層に力を伝えて地震発生に影響を与える可能性もあるため、学界が動きを注視している。
気象庁は6月25日に起きた地震の規模をマグニチュード7.2と確定した。当時、青森県階上町では震度階級6強の強い揺れが観測された。気象庁によると、青森・岩手県沖では昨年11月にマグニチュード6.9を皮切りに、昨年12月にマグニチュード7.5、今年4月にマグニチュード7.7、先月にマグニチュード7.2の地震が相次いで発生したという。
内田教授は、4月20日に三陸沖で発生したマグニチュード7.7の地震がスロースリップ活動をさらに活発化させたと推測している。当時の地震は太平洋プレートと陸側プレートの境界で発生し、岩手県久慈港では約80cmの高さの津波が観測された。気象庁は、後続の大規模地震の可能性が平常時より高まったとして「北海道・三陸沖後発地震注意情報」を発令した。
スロースリップと規模の大きな地震の関連性は過去の研究でも観察されている。研究チームは、三陸沖のプレート境界が速く滑る時期に比較的大きな地震が頻発し、1994年の三陸はるか沖地震と東日本大震災もこの時期と重なっていたと分析している。ただし、スロースリップだけで地震の発生時期や規模を予測することはできない。
専門家らが注目するのは1994年にマグニチュード7.6の三陸はるか沖地震が発生した区域だ。この一帯では当時の強震以降30年以上同規模の地震が発生していない。内田教授は、現在スロースリップが活発な領域が1994年震源地の南側と西側まで拡大した可能性を指摘した。4月のマグニチュード7.7の地震後もスロースリップが加速し、隣接区域の地震リスクを高める可能性があるとの懸念が出ている。
内田教授は次の地震がいつ、どの程度の規模で発生するかは予測できないとしながらも、「これまで発生した規模と同じかそれ以上になる可能性もある」とし、日頃からの備えを呼びかけた。専門家らはスロースリップをすぐに大地震の前兆と断定してはいけないと強調している。ただし、気象庁も最近青森・岩手県沖の地震活動が増加していると評価しているため、沿岸地域の住民は強い揺れを感じたら津波警報を待たずに高所に避難するべきだ。













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