世界の七不思議「ペトラ遺跡」で洪水発生…母子が死亡
約7,000年前にアラブ人によって赤い岩を削って築かれた建築物や神殿で有名な、ヨルダンの古代都市「ペトラ」は、世界の七不思議の一つとして数えられる。
英紙「ザ・サン」が5日(現地時間)に報じたところによると、ペトラで発生した洪水により観光客約1,800人が緊急避難し、2人が死亡する事故が発生したという。
洪水の原因は突発的な集中豪雨で、砂漠と峡谷の間に神秘的な景観を作り出していたペトラに、滝のような激しい雨が一気に降り注いだことによるものだ。

最近、ヨルダン南部では低気圧の影響で大量の雨が一気に降り注いだ。それが世界の七不思議を一目見ようと訪れていた観光客を襲ったのである。
当時、観光客たちは高い場所へ急いで避難しようとしたが、一部の観光客は激しい降雨を避けきれなかった。
この事故で、ベルギーから訪れた女性とその3人の子どもが行方不明となり、母親と1人の息子が遺体で発見された。
この一家は18人の団体ツアーの一員だったが、事故当時はガイドなしでペトラを自由に見学していたという。
事故後、救助隊はチェコ人を含む14人の観光客を救出した。悪天候のため捜索を一時中断したものの、遺体が発見されたことを受けて捜索は再開された。
このニュースを受けたネットユーザーからは「まるで神の祟りのようだ」、「どれほど怖かっただろうか」、「行方不明者が無事に見つかることを祈る」などの声が上がっている。
一方、ヨルダンでは豪雨による洪水事故が繰り返されており、観光客には十分な注意が求められている。
実際、2018年にもこの地域を襲った突然の豪雨で20人以上が死亡しており、1963年には観光客約20人がペトラに閉じ込められ、急流に巻き込まれて命を落としたという記録もある。