
タイの有名観光地で、外国人観光客が野生の猿にポテトチップスを与え、批判を浴びている。観光地には野生動物への餌やりを禁止する看板が至る所に設置されていたが、観光客はこれを無視した。現地当局は観光客の行為が国立公園の規則に違反しているとして、法的措置を取る方針だ。
13日、フェイスブックをはじめとするSNS上で、「マナーの悪い観光客」と題された動画が拡散された。動画では、外国人観光客が腰まで水に浸かりながらスナック菓子の袋を手にし、岩の上にいた猿にポテトチップスを与えていた。周囲の観光客はその様子を笑いながら撮影していた。

この映像は、現地でガイドとして働く人物によって撮影されたものだという。ガイドはその場で観光客に制止を求めたが、観光客はこれを無視して餌付けを続けた上、ポテトチップスを猿に向かってばら撒いた。拾われなかったスナックはそのまま海に流れていった。
タイの英字日刊紙「ザ・ネーション」によれば、問題の映像は今月4日、タイ南部クラビに位置する海洋国立公園内で撮影されたという。
同公園では野生動物への餌やりを固く禁じており、園内の各所にタイ語、英語、中国語でその旨を記した看板が設置されている。違反者には1,000バーツ(約4,400円)の罰金が科される。
当局は、野生動物への餌やりは生態系を乱す可能性があると問題視しており、映像に映っている観光客の身元を特定し、罰金を科す意向を示している。