
2019年に韓国社会で広がった日本製品不買運動、いわゆる「ノージャパン」の象徴とされた日本ブランドのビールが、再び需要を急回復させている。昨今の日韓関係の改善や人的交流の拡大を背景に消費が戻り、輸入額も過去最高を更新した。23日、「時事通信」によると、韓国の日本ビール輸入額は2025年に約7,915万ドル(約120億3,000万円)に達し、不買運動前の2018年の水準を上回って7年ぶりの高水準を記録した。
日本ビールの輸入額は2019年、当時の日本政府による輸出管理厳格化を受けた不買運動の広がりにより大幅に落ち込み、2020年には約500万ドル(約7億6,000万円)まで急減していた。その後、新型コロナウイルス禍を経て徐々に回復し、足元ではその基調が鮮明となっている。ソウルの聖水洞(ソンスドン)など若者が集まる商業エリアでは、日本ビールを扱う専門店が賑わいを見せている。平日でも店内が混み合うほど需要が伸びており、一部ブランドでは韓国での売上高が前年比で大幅に伸長したとされる。
日本ビールの価格は韓国産に比べて30〜60%ほど高いが、「高級感」や「独特の喉越し」などが評価され、消費者に支持されていると「時事通信」は分析している。特に20〜30代を中心に、日本ビールへの関心の高まりが目立っている。日本旅行の機会が増える中、現地で味わったビールを韓国国内でも再び求める消費行動が広がっているとみられる。実際、コロナ禍以降、日韓間の往来は急増し、人的交流は過去最高水準に達している。
業界関係者は「変化の背景には、日韓関係の改善と、訪日韓国人の劇的な増加がある」と指摘する。訪日客が現地で日本の食文化を体験し、その価値を再認識したことが、日本ビール人気の復活につながった形だ。日韓の人的往来は2022年以降、増加の一途を辿っている。2024年には約1,200万人、2025年には1,300万人を超え、いずれも過去最高を更新した。韓国では日本旅行の人気が定着し、地方空港を発着する航空便の拡充も進んでいる。
こうした変化はビールにとどまらない。日本の外食ブランドの韓国進出も活発化しており、「日本の味」が幅広く浸透しつつある。かつては現地向けのアレンジを行わなければ進出の障壁が高いと目されていたが、最近ではむしろ「本場そのままの味」が競争力になっているとの分析も出ている。一例として、日本の焼き鳥チェーン「鳥貴族」は2024年9月、ソウル・弘大(ホンデ)に韓国1号店をオープンし、半年足らずで2号店、3号店を相次いで出店した。今春には4号店の開業も計画している。現地法人の関係者は「週末には待ち時間が100分に達するほどの盛況ぶりだ」と話した。
専門家は、こうした動きの背景に韓国国内の対日認識の改善があると指摘する。実際、各種調査でも日本に対する好感度は上昇し、過去最高水準を記録している。2025年に韓国人を対象に行われた調査では、「日本に良い印象を持っている」と答えた割合が52.4%に達し、初めて過半数を超えて過去最高となった。韓国のアサン政策研究院の崔恩美(チェ・ウンミ)研究員は「時事通信」の取材に対し、「韓国の若者を中心に海外の食文化を楽しむ傾向が広がっており、日本が占める割合も大きくなっている」と指摘。その上で、「日本旅行での体験を韓国でも味わいたいという消費心理が強く働いている」と述べた。














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