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2025年06月20日金曜日
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【動画拡散】オーロラを切り裂く謎の白光、「宇宙の神秘」かと思いきや、中国のメタン燃料ロケットだった

正体は中ランドスペースのロケットか

米国の一部地域でオーロラ嵐の最中、夜空を横切る白い光の筋が現れ、大きな話題を呼んでいると、スペース・ドット・コム(Space.com)などの海外メディアが19日(現地時間)に報じた。

今月16日、太陽から放出された物質の影響で地球の磁場が乱れる「地磁気嵐」現象が発生し、その結果、17日には米国の一部地域でまばゆいオーロラが観測された。その後、オーロラが彩る夜空を横切る神秘的な白い光の筋が現れ、壮観な光景が広がった。

引用:X@ikewinski
引用:X@ikewinski

写真家のマイク・ルウィンスキー氏は、米コロラド州クレストン上空でこの現象を撮影した。ルウィンスキー氏はこの写真を公開し、「オーロラが北の地平線近くで穏やかに揺れていたとき、突然、ロケットの再突入を思わせるような明るい光の筋が空高く現れ、そのまま地平線へと流れ落ちていった」と述べている。

この現象について、一部では、オーロラとともに現れる珍しい大気現象「STEVE(スティーブ)」と勘違いされたケースもあった。

引用:X@ikewinski
引用:X@ikewinski

しかし、この白い光の筋の正体は、ロケットの打ち上げによるものだったことが明らかになった。この現象が観測されるおよそ1時間前、中国の宇宙スタートアップ企業「ランドスペース(LandSpace)」は、酒泉衛星発射センター(Jiuquan Satellite Launch Center)から独自に開発したメタン燃料運搬ロケット「ZQ-2E Y2」の打ち上げを実施したという。このロケットには、レーダー衛星や科学観測機器を含む6基の観測衛星が積まれていた。

夜空に現れた白い光線は、このロケットが衛星の展開に向けて軌道変更を行う過程で発生したものと見られている。

天文学者のジョナサン・マクドウェル氏はこの光線について、「ZQ-2E Y2の上段ブースターが米ペンシルベニア州のポコノス上空を通過する際に発生したもので、高度約250kmで上段ブースターが燃料を放出したことにより生じた現象だ」と説明した。

引用:X@Xhillsblockview
引用:X@Xhillsblockview

オーロラの写真家であるデリック・ウィルソン氏も、米ニューメキシコ州ファーミントン地域でこの光景を撮影し、自身のX(旧Twitter、@Xhillsblockview)に投稿している。

ロケットの打ち上げによってロケットの影響で人々が夜空に驚きを感じたのは、今回が初めてではない。今年3月には、スペースXのファルコン9ロケットの上段ブースターが第1段から分離される際、ヨーロッパの夜空に青い渦巻き状の光を出現させ、話題となった。

今後、ロケットの打ち上げがさらに頻繁になるにつれて、こうした珍しい夜の光景が日常的なものになる可能性が高いと、海外メディアは伝えている。

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