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2025年07月01日火曜日
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「石斧だけで海を渡る!」約3万年前の“琉球航海”を再現 現代技術なしで台湾→与那国島の45時間大冒険

【引用:Yousuke Kaifu】約3万年前、台湾から日本の琉球諸島へ人類が海を渡って移住した歴史を、科学者たちが旧石器時代の技術だけで再現することに成功した。石斧で伐採した巨木から全長7.5メートルの舟を製作し、羅針盤やGPSといった現代技術を使わずに、45時間にわたって海を越える壮大な航海に挑んだ。

【引用:Yousuke Kaifu】東京大学の海部陽介教授が率いる研究チームは、実験の一環として2019年7月7日に5人の乗組員と共に台湾を出航。天体の位置だけを頼りに航行し、途中で視界に陸地がまったく見えなくなるほどの深海域を通過。出発から約45時間後の7月9日、黒潮を横断して沖縄県の与那国島に無事到着した。

【引用:Yousuke Kaifu】舟の製作には、旧石器時代の技術を忠実に再現。鋭く研がれた石斧で直径1メートルのスギを伐り、中をくり抜いて丸木舟「スギメ」を作り上げた。製作には多くの時間と労力が必要だったが、それだけに完成した舟は古代人の知恵と工夫を体現するものとなった。

【引用:Yousuke Kaifu】この挑戦のため、チームはあらかじめ後期更新世の黒潮海流をシミュレーションし、出発地点や進行方向などの戦略を立てていた。最初は南東東へ漕ぎ進み、途中で北東に方向転換するという経路設計や、星と太陽を用いた位置確認の技術が航海成功の鍵となった。

【引用:Yousuke Kaifu】研究チームは「旧石器時代の人類は文化的にも技術的にも未発達と見なされがちだが、彼らは極めて高い適応力と技術力を備えていた」と指摘。原始的な道具だけで大海原を越えた彼らの足跡が、現代の人々に深い感銘と新たな知見を与えている。

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