
永世中立国であるスイスの軍トップが、「自ら防御する能力のない中立は意味がない」との認識を示した。
スイス軍総司令官のトーマス・ズースリ氏は27日(現地時間)、日刊紙「ノイエ・チュルヒャー・ツァイトゥング(NZZ)」とのインタビューで、「スイスはサイバー攻撃やインフラ施設に対するテロなど、国家レベルに至らない攻撃には備えているが、他国による全面的な攻撃を防ぐ能力は欠如している」と述べた。
今年末に退任するズースリ総司令官は、「実際に緊急事態が発生した場合、完全な装備を備えた状態で展開できる兵力は全体の3分の1に過ぎないだろう」とし、軍の装備不足に対する現状を説明した。特に、中立国という立場が自動的に国家の安全を保証するという認識に対し、強い問題意識を示している。同氏は「歴史的に見ても、中立国が戦争に巻き込まれた例は少なくない」とし、「中立は自ら防衛できてこそ価値がある」と強調した。
スイスは国防費の増額とともに、砲兵および地上戦力の近代化、老朽化した戦闘機の更新を推進している。しかし、こうした防衛力強化計画は財政負担を理由に、政界や社会の一部から批判を受けている。ズースリ総司令官は、ロシアの脅威により欧州の安全保障環境が激変しているにもかかわらず、スイス社会全体には中立への過度な信頼が依然として残っていると指摘した。
さらに、「現在の国防費増額のペースでは、スイス軍が完全な即応態勢を整えるのは2050年ごろまでずれ込むことになる」とし、「現在の安全保障環境を考慮すれば、あまりにも遅すぎる」と言及した。スイスは現在、国内総生産(GDP)の約0.7%に相当する国防費を、2032年前後までに1%へと段階的に引き上げる計画である。しかし、この水準は北大西洋条約機構(NATO)が加盟国間で合意している国防費GDP比2%の目標には大きく及ばない。
















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