
台湾・台北の地下鉄で、男の異常な行動に驚いた乗客が一時パニックに陥る騒動があった。都心部では最近、凶器を使った暴力事件が相次いでおり、市民の不安が高まっている。
台湾メディア「ETtoday」などによると、25日(現地時間)午後、台北市内の地下鉄で北門駅付近を走行していた車両内で、乗客が驚いて隣の車両へ逃げ出す事態が発生した。
騒動の発端は、ある男が叫び声を上げながら傘で車内の窓をたたき始めたことだった。男の不審な行動に周囲の乗客が席を立って距離を取り、その様子を見た他の乗客も事情が分からないまま後に続いて逃げ出した。隣の車両へ向かう際、逃げる乗客が他の乗客を押しのける場面もあり、恐怖と混乱は瞬く間に車内全体へ広がった。
当時の様子を捉えた映像では、乗客が悲鳴を上げながら必死に逃げる姿が映っており、移動の途中で転倒したり、手荷物を置き去りにする人も見られた。
列車が停車してドアが開くと、乗客らは我先にと車外へ出て、そのまま駅構内から立ち去った。映像を撮影したネットユーザーは、「何が起きているのか分からなかったが、周囲が逃げ出したため自分も逃げた」と語っている。

現場に居合わせたネットユーザーは、「多くの人が荷物も持たずに列車から降りて逃げていった」と振り返り、「今では、恐怖におびえながら地下鉄に乗らなければならない現実が悲しい。以前であれば、ここまで人々が逃げ惑うことはなかったはずだ」と嘆いた。
また、現地のSNSに投稿された写真では、乗客が逃げ出した車両内に、靴や携帯電話、バッグ、水筒など、持ち出されなかった所持品が散乱している様子が確認できる。
この騒動による大きな負傷者はいなかったものの、70代の女性1人が逃げる際に転倒し、病院に搬送されて治療を受けた。
「ETtoday」によると、問題の男はパニック発作の症状を示していたとされ、その後、家族に引き渡されて帰宅したという。

今月19日には、台北駅および中山駅周辺で、張文容疑者(27、死亡)が煙幕弾を投げた後、群衆の中に突入し、凶器を振り回して無差別に襲撃する事件が発生した。この事件で4人が死亡し、1人が重傷、8人が負傷した。
張容疑者は百貨店の建物内でも無差別攻撃を続けたが、警察に追われて建物の6階から転落し、死亡した。さらに、この凶行の翌日には、同様の犯行を予告する内容の投稿がSNS上に現れ、市民の不安を一層強める事態となった。

韓国でも2023年に、これと似た事案が相次いだ。7月に発生したソウル・新林(シンリム)駅での刃物事件に続き、8月には書峴(ソヒョン)駅でも刃物を使った事件が起きるなど、公共の場での凶器を用いた事件が続発した。この影響で、実際には事件ではない事案を凶行と誤認するケースも複数報告された。
同年8月6日には、ソウル地下鉄9号線で、アイドルのコンサートを観覧した後に帰宅途中だったファンが、歌手のSNS配信を見て声を上げたところ、周囲の乗客が凶器事件と誤認し、一斉に避難する騒動が起きた。

















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