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「中国に依存しない日本へ」──探査船「ちきゅう」に賭けたレアアース”自立”への第一歩

竹内智子 アクセス  

引用:YouTube
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「海底6,000メートル下からレアアース泥を船上に引き上げる技術を世界で初めて確保したと報告したい」

12日、日本政府の「海洋安全保障プラットフォーム構築」プログラムを率いる石井昌一ディレクターの表情は断固としていた。彼の隣には静岡県清水港に停泊する巨大探査船「ちきゅう」が東京から1,860km離れた日本最東端の島、南鳥島への出航準備を整えていた。

サッカー場2面分の面積に30階建ての高さを持つ海洋掘削船「ちきゅう」(長さ210m、高さ130m、5万6,752トン)は、海底最大10km下まで掘り進むことができ、採掘と掘削が可能な「地球のマントルまで到達する探査船」として知られる。今回、南鳥島近くの排他的経済水域(EEZ)でレアアースの試験採掘に乗り出した。探査船から巨大パイプを海底まで接続し、その中に最先端のドリルを投入して海底を掘削し、必要な物質を引き上げるライザーシステムを備えている。海底探査技術の中でも極限の難度とされる最先端の泥掘削関連技術が集約されている。

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この探査船は元々海底巨大地震や地下生態系の研究などに主に活用されていたが、今回は日本政府が重要視する「夢の泥」から海底レアアースを確保するために出動した。南鳥島近くの海底5,700mで、大量のレアアースを含む泥層が初めて確認されたのは2013年だ。当時、東京大学の加藤泰浩教授の研究チームと海洋研究開発機構(JAMSTEC)などが日本のEEZで発見した泥の中に高濃度レアアース1,600万トンが存在すると推定した。

埋蔵量で見ると現在、中国(4,400万トン)、ブラジル(2,100万トン)に次ぐ世界3位の規模だ。2017年、安倍首相は「ほとんどを海外、特に中国に依存するレアアース泥の(国内)開発は夢だ」とし、このプロジェクトへの全面的支援を約束した。昨年、高市首相も17の「国家成長戦略」の一つとして「南鳥島海域レアアース生産・開発・実証加速化」を選定した。

先月、第一生命経済研究所の「グローバル・トレンド・レポート」では、「この海域には中国以外で発見された例がほとんどないレアアース「ジスプロシウム(Dy)」が日本の需要基準で400年分、テルビウム(Tb)が最大数千年分存在するという分析がある」とし、「予想通りの埋蔵量が確認されれば、中国が支配する世界レアアース市場のゲームチェンジャーになる可能性がある」と期待を示した。

日本で「ちきゅう」の出航が注目されるのは、中国の「レアアースの武器化」が日本の経済安全保障における最大の課題として浮上したからだ。中国政府は高市首相の「台湾有事の際の自衛隊介入可能性」発言を批判し、6日にレアアースを含む「二重用途物資(民生・軍事両用製品の生産に使用される物資)の対日輸出禁止措置」を実施した。

引用:YouTube
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レアアースはセリウム(Ce)、ネオジム(Nd)、ジスプロシウムなど17種類の元素を指す。近年、自動車・スマートフォン・イヤホン・冷蔵庫などの電子製品から最先端の軍事物資生産まで、不可欠な核心原料として「21世紀の原油」「先端産業のビタミン」とも呼ばれる。例えば、自動車やエアコンの圧縮機モーターの磁石は摂氏80度以上の高温で急激に性能が落ちるが、中レアアース(重レアアース)の一つであるジスプロシウムを添加すると性能が劇的に向上する。また、最先端スマートフォンの高性能カメラレンズはレアアースのランタン(La)のおかげで屈折率と透明度を同時に確保できる。超小型イヤホンがクリアな音を出すには小さくて強力な磁石が必要で、レアアースのネオジムが使われる。

この他にも永久磁石、レーザー・赤外線機器、核技術、電気・電子磁気共鳴画像(MRI)造影剤、風力タービン、アルミニウム合金、蛍光体など無数の分野で核心原料として活用される。米国議会調査局(CRS)の報告書によれば、最先端戦闘機F-35 1機にレアアース417kg、イージス駆逐艦に2,358kg、バージニア級原子力潜水艦に4,172kgが使用される。

引用:depositphotos
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レアアースの「希少」という名前とは裏腹に地球上の至る所に存在するが、経済性のある採掘地が少なく、精製と製錬が容易でないという問題がある。レアアースの精製・製錬過程で放射性物質の発生など環境汚染問題が大きいことも、この分野の産業育成を困難にしている要因だ。中国が2024年時点で世界のレアアース埋蔵量の48.9%を占めているだけでなく、生産(69.2%)と精製・製錬工程(96.1%)も掌握している背景がある。

先月、韓国国会立法調査処の「現況分析報告書」では「中国は1990年代から『中東に石油があるなら、中国にはレアアースがある』という戦略の下、産業能力を集中的に育成してきた」とし、「単なる資源の賦存優位を超え、原料採掘から素材加工に至る価値連鎖全般が中国国内で完結する垂直統合された独占構造が形成されていることを意味する」と分析した。

日本もレアアースの中国依存度が深刻な水準だ。2012年の尖閣諸島(中国名:魚釣島)領有権争いで中国が日本へのレアアース輸出を禁止した際、日本企業が困難に直面した経験から対中依存度を下げてきたが、依然として高い依存度が続いている。2024年も全輸入量8,335トンのうち63%が中国産だった。日本政府はレアアースの備蓄量を公開していないが、現在6ヶ月~1年程度分に過ぎないと推定される。野村総合研究所によれば、最近の中日対立の中で中国が1年間レアアース輸出規制を行えば、日本産業全体に2兆6,000億円の損失が予想される。

日本政府は南鳥島近くの海底レアアースが中国依存度を下げる可能性があると見て、大きな期待を寄せている。高市政権は昨年の補正予算で南鳥島レアアース関連予算を前年比5倍の164億円に増額した。日本政府はこの地のレアアースが商業性に優れた高濃度で、深海底に広く分布しているにもかかわらず放射性元素がほとんどないため、開発に有利だと見ている。

まず海底泥の採掘が予想通り進めば、来年から最大数百トンの泥を採掘し、レアアース分離・精製工程の検証を終える計画だ。続いて2028~2030年頃には無人採掘機2台が南鳥島海底で採掘した泥を「ちきゅう」のライザーシステムで年間300万トン程度引き上げ、商業用レアアースの生産を目指している。

海底レアアースは軽レアアースより価値が高い中レアアースの比率が高く、放射性元素の含有が陸上に比べて少ないため、環境汚染問題でも負担が少ないという利点がある。このため商業的採掘に近づいている日本だけでなく、世界の多くの国が研究を行っている。韓国も6,926トンの物理探査研究船「探海3号」が西太平洋公海で中レアアースが豊富な地域を発見し、研究を進めている。

しかし深海底レアアース採掘は「宇宙での作業より難しい」と言われるほど困難で、商業的採掘はまだ実証されていない。中国産レベルの経済性を確保できるかどうかも現時点では不明だ。海からの原材料輸送や環境汚染問題などで予想外のコストが発生する可能性もある。海底レアアース採掘コストはトン当たり7千~7万ドル(約107万円~1,070万円)で、中国産の2~10倍に達するとの見方もある。

ただし、今回の開発事業のように中国以外の国が新たなレアアース供給網確保に向けて努力を続けること自体に大きな意義があるとの分析もある。青山学院大学の林載桓教授(国際政治経済学)は「今後中国を排除したレアアース供給国が現れる可能性はあっても『中国より安い供給網の構築は容易ではない』という指摘が出ているのは事実だが、日本の試みは長期的に大きな意義があると見ている」とし、「韓国もこうした試みに何らかの形で参加し、一定の成果を上げれば、レアアース供給網に関して中国に意味のあるシグナルを送ることができるだろう」と述べた。

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