出典:AFP通信
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ビル・クリントン元米大統領とヒラリー・クリントン元国務長官が、ジェフリー・エプスタインを巡る疑惑について説明するため、米下院に出席する。強硬に出席を拒んでいたが、議会侮辱の疑いで告発されかねない状況に追い込まれ、方針を転じた。

米紙ニューヨーク・タイムズによると、クリントン夫妻は2日(現地時間)、エプスタイン関連の資料、いわゆるエプスタイン・ファイルを巡る調査に応じるとして、ジェームズ・コマー下院監視・説明責任委員長に書簡を送付した。元大統領が議会に出席して調査を受けるのは、1983年以来およそ43年ぶりとされる。

エプスタイン事件を調べる下院監視・説明責任委員会は、クリントン夫妻に召喚状を出してきた。しかし夫妻側は出席できないとして拒否を続け、先月13日に開かれた公聴会にも姿を見せなかった。その後、クリントン元大統領は4時間の録音インタビュー、クリントン元長官は陳述書の提出で代替する案を示したものの、委員会は受け入れなかった。

委員会は先月21日、クリントン元大統領を議会侮辱の疑いで告発する決議案を可決した。共和党に加え、民主党議員9人も賛成に回り、夫妻には疑惑を直接説明すべきだとの圧力が強まった。4日に予定される本会議で採決に付される可能性も取り沙汰され、早期に態度を変えたとの見方が出ている。

元大統領が議会に出席して調査を受けるのは、きわめて異例とされる。1912年には、セオドア・ルーズベルト元大統領が違法な選挙資金を巡る疑惑で上院の公聴会に出席した。1846年には、ジョン・タイラー元大統領が公金流用疑惑に絡み下院の公聴会に呼ばれた例が挙げられる。トランプ大統領も2022年、連邦議会議事堂襲撃事件を巡って召喚状を受けたが、訴訟で争い、議会への出席は見送った。

クリントン元大統領は退任後の2002~2003年に、エプスタインの専用機を利用して4回、海外を訪れたとされる。2002年には、女性がクリントン元大統領をマッサージしている場面だとされる写真が公表されたこともあった。もっとも、クリントン元大統領は約20年前にエプスタインとの関係を断ったと主張している。

一方、トランプ大統領はこの日、自身とエプスタインを絡めた冗談を口にしたグラミー賞授賞式の司会者に対し、訴訟を起こす可能性を示唆した。2日に司会を務めたトレバー・ノア氏は、トランプ大統領がグリーンランドを求めるのと同じくらい、アーティストはグラミー賞を望んでいると述べたうえで、エプスタインの死後、トランプ大統領にはビル・クリントン元大統領と遊ぶための新しい島が必要になった、という趣旨の発言をした。

これにトランプ大統領は反発し、交流サイトのトゥルース・ソーシャルで、エプスタインの島はもちろん周辺にも行ったことはないと主張した。そのうえで、司会者に弁護士を立て、多額の損害賠償を求める構えをにじませた。

エプスタインは2019年、逮捕された後、拘置中に死亡した。著名人や当局者がエプスタインを口封じのために殺害したといった陰謀論も広がり、米司法省は昨年からエプスタイン関連の捜査資料を公開している。公開文書にはクリントン元大統領のほか、ノーム・チョムスキー氏、ビル・ゲイツ氏など著名人の写真が含まれていたとされ、波紋が広がっている。

望月博樹
望月博樹

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