
13歳の中国人女子体操選手が学校の4階から転落していたことが明らかになり、波紋が広がっている。指導コーチによる体罰や金銭要求の疑惑も浮上し、事態は刑事事件へと発展している。
中国官営メディア「環球時報」によると、事故が起きたのは昨年11月25日。浙江省にある浙江体育職業技術学院で練習中だった体操選手・傅家莉(フー・ジアリー)が校舎4階から転落し、肋骨骨折や脾臓出血などの重傷を負った。一時は生命の危険もあったという。
傅は現在13歳。9歳で同校に入学し、浙江省の大会で優勝経験を持つ有望株として期待されてきた。しかし家族によれば、コーチ陣の下で長期間にわたり体罰や暴言を受けていたほか、「祝日用の贈答費」「練習に関する罰金」などの名目で繰り返し金銭を求められていたという。
家族側は、銀行振込と現金を合わせて約4万元(約80万円超)を渡したと主張。送金記録も保管しているとしている。「しっかり指導する」との説明を受けるたびに金銭要求があったというのが両親の訴えだ。
事故後、家族は当時の防犯カメラ映像の公開を学校側に求めたが応じてもらえなかったと主張。その後、インターネット上で真相究明を訴えたことで複数メディアが取り上げ、問題が広く知られるようになった。
世論の高まりを受け、地元公安当局はコーチ2人を立件し捜査を開始。学校側も両者を職務から外し、体罰や保護者からの金品受領が確認されたとして解任措置を取ったと発表した。現在、傅の治療とリハビリを支援しており、学業や今後の進路についても家族と協議を進めているとしている。
法曹関係者の間では、被保護者虐待や恐喝などの容疑が適用される可能性が指摘されている。未成年選手を保護すべき立場にある指導者による継続的な暴言・暴力が事実であれば、刑事責任は免れないとの見方が強い。金銭要求が違法と認定されれば、さらに重い処分につながる可能性もある。
今回の一件は、中国のエリートスポーツ現場における指導文化や監督体制の在り方にも疑問を投げかけている。過度な成績至上主義が現場の逸脱を招いていなかったか。未成年アスリートを守る仕組みは十分に機能していたのか。再発防止に向けた制度的検証が求められている。
















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