
約1万人が参加した裸祭りとして知られる西大寺会陽で負傷者が相次ぎ、安全管理への懸念が広がっている。
NHKや朝日新聞などによると、2月21日午後10時15分ごろ、岡山市東区の西大寺観音院で行われた西大寺会陽の最中に参加者6人が負傷し、病院へ搬送された。このうち40~50代の男性3人は意識不明と伝えられている。残る3人は会話が可能な状態だという。
西大寺会陽は室町時代から500年以上続くとされ、日本三大奇祭の一つに数えられる。2016年には国の重要無形民俗文化財にも指定された。当日は約1万人が参加した。
参加者は伝統的な下着のふんどしだけを着用し、直径約4センチ、長さ約20センチほどの木製の宝木を奪い合う。500年以上前、西大寺の僧侶が正月の修行の証として宝木を受け取っていたが、祭りの際に僧侶が信徒へ配るようになったという。宝木が幸運をもたらすとの噂が広まり、受け取ろうとする人々の間で争いが起きるようになったことが、祭りとして定着した背景だとされる。
人出が一方向へ偏ったり、群衆のバランスが崩れたりすると、圧迫による事故につながる恐れがあるとの指摘は以前からあった。2007年には参加者1人が群衆に押しつぶされて死亡する事故が起き、波紋が広がった。その後、主催者側は飲酒禁止、アルコール検査、警備人員の増強、救助動線の確保など安全対策を強化してきた。
消防当局によると、2月21日午後10時ごろ、宝木が投下される直前に肩の痛みを訴えた男性1人が先に搬送され、午後10時30分過ぎには追加で2人が病院へ運ばれた。
主催する西大寺会陽奉賛会は、当日は警察や消防、民間警備会社など約1,150人で現場を管理していたと説明した。奉賛会は、なぜこのような事態が起きたのかについて、警察や消防と情報を共有しながら問題点を洗い出し、必要に応じて規則の見直しも検討したいとしている。
SNS上では、いずれ大きな事故が起きると思っていた、写真を見ただけでも事故が起きない方が不思議なほど密集していた、西大寺観音院は比較的小さな寺で狭い場所に1万人は危険だ、意識不明という情報が出ていて怖い、といった声が上がっている。













コメント0