
欧州連合(EU)が、ドナルド・トランプ米大統領の相互関税を無効とした米連邦最高裁の判断を受け、昨年に米国と合意した貿易協定の批准手続きを保留した。
AFP通信によると、欧州議会は23日(現地時間)、翌日に予定していた貿易協定の批准採決を延期する方針を決めた。
欧州議会のベルント・ランゲ氏(貿易委員長)は、米国が協定を尊重する姿勢を明確にしたいとした上で、議会の交渉団が来月4日に再び会合を開く予定だと明らかにした。
緑の党所属のアンナ・カバチニ氏(欧州議会議員)も、現状には巨額の不確実性があるとして、採決は正当化できないとの見解を示した。
一方、トランプ大統領は同日、自身のSNSアカウントで、どの国であっても、馬鹿げた最高裁判断を口実に駆け引きを仕掛けるなら、最近合意した内容を大きく上回る関税と、より厳しい措置に直面することになると警告した。長年にわたり米国を「搾取してきた」国々に言及する内容も含まれていた。
EUと米国は昨年7月、米国がEUに課していた相互関税30%を15%へ引き下げる代わりに、EUが関税障壁を緩和し、米国へ6,000億ドル(約93兆2,000億円)を投資することで貿易協定に合意していた。
ただ、欧州議会は先月、トランプ大統領によるデンマーク領グリーンランドの併合を示唆する動きを受け、協定の批准作業を一度中断した。その後、トランプ大統領が、グリーンランドに小規模な部隊を派遣した欧州8か国に対する関税措置を撤回したことを受け、批准手続きを再開していたという。
こうした状況の中、米連邦最高裁は20日、国際緊急経済権限法(IEEPA)を根拠に相互関税を課したのは大統領権限を超えるとして、6対3で違法との判断を示した。
これを受け、トランプ大統領は通商法122条を発動し、全世界に10%の関税を課す行政命令に署名した。翌日には税率を15%へ引き上げる方針も打ち出している。
米財務長官のスコット・ベセント氏と、米通商代表部(USTR)代表のジェイミソン・グリア氏は、最高裁判断の後も、既存の貿易合意を撤回した国はないとの認識を示していた。
















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